感染症が流行っている時期には、咳やくしゃみによる飛沫感染を防止したいものです。そのためには、保育者自身が正しい「咳エチケット」について理解し、子どもたちに分かりやすく伝える必要があります。今回は「咳エチケット」について確認したいと思います。
咳やくしゃみで病気が感染する仕組み
くしゃみや咳などによって飛ばされたウイルスを吸い込むことによって病気が感染します。これを「飛沫感染」といいます。インフルエンザや風疹なども飛沫感染をする病気です。
咳やくしゃみによって、ウイルスは3〜5mも飛び散ると言われています。想像するより、かなり遠くまで飛ぶんですね。
人がくしゃみをした時に唾液のしぶきがどれくらい飛ぶのか特殊なカメラで撮影した動画などもアップされているので、そういったものを活用して子どもたちに分かりやすく伝える方法もあります。
正しい咳エチケットとは?
では、咳やくしゃみが出る時はどのように対処するのが良いのでしょうか。厚生労働省により3つの方法が紹介されています。
(1)マスクを着用する。
マスクで鼻から顎まで覆い、隙間を作らないようにしましょう。子どもが大人サイズのマスクをつけると、マスクと顔の間に隙間が生まれて感染予防になりません。子どもサイズのマスクを使用することを保護者に呼びかけていきましょう。
(2)ティッシュで口や鼻を覆う。
ティッシュを使い、唾液の飛散を防ぎましょう。使ったティッシュはすぐにゴミ箱へ。
ティッシュがない場合はハンカチでも良いですが、一度使ったハンカチは汚れているのでもう一度使ってはいけません。ビニールに入れて家に持ち帰るようにしましょう。
(3)上着の内側や袖で口を鼻を覆う。
手のひらで咳やくしゃみを受け止めた後にその手を使うことで、感染が起こりやすくなります。上着の内側や袖で受け止めるようにしましょう。子どもたちの前で、保育者が実際にお手本を見せると分かりやすいですね。
まずは職員全員が咳エチケットを守ろう
咳エチケットのお話は一度伝えて終わりではなく、生活の中で繰り返し伝えていくことで子どもたちの意識の中に根付いていきます。もちろん、子どもたちに伝える前に職員間でも正しい咳エチケットを守ることが大切です。感染症が流行する時期は、職員会議や研修の場で話題にしてみても良いかもしれませんね。
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佐藤愛美(さとうめぐみ)
保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。 保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。 |
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