ミスコミュニケーション(誤解)にまつわる2つの事例を挙げてみます。
◆本心や本音は、子どもだって隠してしまう
先日、子どもたちと凧揚げをしようと出かけました。
A公園か、B公園、どちらがイイ?と子どもたちにきくと、長男(3年生)がA公園がイイと言いました。
しかし、A公園へ行くと、「凧揚げ禁止」の立て看板が・・・。
じゃあ、B公園へ行こうか?と私が言うと、長男は、頑なにB公園へ行くのを拒みました。
「ぜったい、B公園も凧揚げ禁止だよ!行ってみなくてもわかるから、家に帰ろう!」
わたしは、長男が伝えていることは、本心ではなく、B公園に行きたくない理由が他にあると、すぐに感じました。
親子だから、なんとなくわかるんですね。
ほんとうの気持ちを話すように言うと、B公園は、長男が苦手なお友達がよく遊んでいるから、絶対に行きたくなかったようです。
◆親切のつもりが、逆効果になることもある
さらに、以前、京都へ仕事に出かけたときのこと。
アシスタントをしてくれる方に、車で行くか、電車で行くかを訊ねたところ、彼女は「車で行きましょう」と即答しました。
わたしは、車は時間がかかるから、早起きしなくちゃいけないのか…嫌だな…。と思いましたが、彼女は車で行きたいんだなと思い、
そうすることにしました。
しかし、京都での仕事を終えて帰る道が、大渋滞。
なかなか家に帰れず、お互いにイライラしていたところ、彼女が「やっぱり、電車の方が、何かと楽ですよー」と言ったのです。
もちろん、わたしは、言いました。車で行こうと言ったのは、そっちでしょ?わたしは、電車が良かったのに…と。
実はね、以前わたしが、「電車は嫌い」と言っていたことを、彼女は憶えていてくれたのです。
彼女も、車は時間がかかるから、早起き嫌だなーと思っていたと、そこでようやくわかりました。
◆言葉尻を追わない聴き方を
このように、日常、わたしたちは、言葉にしないでいることが、いっぱいあります。
長男の例のように、相手がわかってくれる場合は、稀ですし、なんとなく本心をわかっていても、わからない振りをする相手もいます。
ぜひ、相手の言葉だけを聞くのではなく、その心の本音を聴くようにしてみてください。
そして、伝えるときも、結論だけにならない注意をしたいですね。
ミスコミュニケーションがグッと少なくなりますよ。
≪井上きき 役に立つ話 2013年2月15日号≫