保育中の散歩は子どもたちにとって楽しい時間のひとつです。
散歩は、保育中のほとんどの時間を室内で過ごす子どもたちの気分転換になったり、施設内には無い発見や経験をしたり、沢山体を動かせるので体力の向上や、交通ルールや外での遊びのルールを学ぶ機会にもなります。
しかし、外には危険なこともありますので、引率する保育士は改めて気を引き締めて子どもたちを見守らなければなりません。
散歩の目的地を近場の公園などにすることが多いと思いますが、往復のコースには交通量の多い狭い道は極力さけ、多少遠回りでも安全な道を選びましょう。歩行用の遊歩道があればコースとして利用しやすいのですが、遊歩道にも自転車が通ることがあるので、周囲には十分注意が必要です。
まだしっかり歩けない小さな子どもはカートに乗せて散歩に出かける園も多くあります。カートが通りやすく、段差の少ないコースを選ぶことも大切です。
さて、散歩の際の注意事項として忘れてはいけないのが「時間」です。時間には、子どもたちの安全を守り、生活リズムを整える役割があります。
散歩に出る時間は園によって多少違うかとは思いますが、午前10時前後の時間帯が散歩に良い時間帯です。通勤・通学ラッシュが過ぎ、交通量の落ち着く時間帯なので比較的安全に外出することができます。暑い夏の日でも、日差しがピークを迎える前なので外遊びにも向いています。
また、生活リズムを整えるためにも午前中の散歩が有効です。午前中にたくさん体を動かしておくと、お腹が空いて昼食をしっかり摂ることができますし、疲れで程よい午睡を取ることができ、夜も早く眠りにつくことができます。午前中の散歩には、規則正しい生活習慣を身につける為に大きな役割があるのです。
午睡をして間食(おやつ)を食べた後に散歩に出るという園もあると思います。この時間も子ども達が体を動かすのに適した時間ではありますが、交通量が増えて街も賑わう時間なので、安全対策には一層の配慮を忘れずに外出しましょう。
散歩をするために保育士は気の抜けない部分もありますが、生活リズムが安定すれば保育が楽になる部分もあります。安全に注意しながら、外での新しい発見を楽しみましょう。