寒い季節を迎えると、インフルエンザが猛威を振るいます。日々、子どもたちに囲まれて過ごす保育士は、感染のリスクを考慮し秋には予防接種をしておくことをお勧めします。
また、クラス内での流行を防ぐために、今のうちから気をつけておくべきことを確認しましょう。
インフルエンザ大流行を防ぐために、保育士が心掛けるべきこと
保育室の換気
寒い季節になると暖房をつけたまま1日中窓を閉めっぱなしになりがち。しかし、これでは様々な感染症ウイルスの温床になってしまいます。1〜2時間ごとに空気を入れ替えましょう。
手洗い・うがい・消毒
感染症予防の基本である手洗いうがいに加え、手指の消毒をしっかり行うようにしましょう。2歳くらいまでは、まだ自分できちんと手が洗えません。大人が仕上げ洗いをしてあげるか、食事の前には手指消毒をしてあげましょう。手首や指の又まで清潔にしましょう。
発熱が見られたら、なるべく早めに保護者に連絡
発熱の際、保護者に電話をかける判断基準として「37.5度以上」と決まっている園がほとんどだと思います。しかし、インフルエンザが流行する時期は、少し熱っぽいかな?朝から怠そうだな?と気付いた時点で、保護者に連絡しておくことが得策かもしれません。インフルエンザは急激に40度近い高熱が出る特徴があります。早めの対応をしましょう。
園内での情報共有。保護者にも注意喚起を
クラス内で具合の悪い子が複数名いる場合、職員会議などで他のクラスの担任とも必ず情報共有を行うようにしましょう。インフルエンザ対策は、園全体が連携して行わなければ意味がありません。
また、園内でインフルエンザに感染した子がいる場合、クラスの掲示板や連絡帳、おたより等を利用して保護者にも感染に対する注意換気を行いましょう。家庭でも手洗いうがいを徹底し、十分な睡眠と栄養のある食事をとることにより、感染のリスクを減らすことができます。
覚えておこう!インフルエンザの特徴
こんな症状が見られたら、インフルエンザかもしれません。保護者に連絡をし、早めに受診してもらいましょう。
●急に39度〜40度の高熱が出る
●関節痛、筋肉痛
●鼻水、咳
●嘔吐、下痢
●全身の倦怠感
また、インフルエンザは稀に脳症を併発する可能性もあります。多くの場合は、発熱当日か翌日に発症します。
●周囲の大人が誰だか判別できない
●幻聴が聞こえる、幻覚が見える
●急に笑い出したり怒り出したりする
これらはインフルエンザ脳症の特徴です。
保護者にも可能性を伝え、家庭で注意深く様子を見守るよう伝えましょう。
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佐藤愛美(さとうめぐみ)
保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。 保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。 |
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