保育士になったきっかけ
みなさん、こんにちは。
私が、保育士になったきっかけは、大学4年の時に、国立秩父学園附属保護指導職員養成所の募集のお知らせを目にしたのが始まりでした。
経済学部だった私にとっては畑違いでしたが、ふと受験してみようかと思い、1月の雪の降る日、埼玉県所沢市の秩父学園まで行ったのです。
そしてなんと、一次試験に合格し、続けて次の日に行われた二次試験も無事合格、養成所での学生生活が始まりました。
そこには、福祉の道を目指す人たちが全国から集まっていました。勉強したり、遊んだり、交流したりと楽しい一年でした。同期生でバンドも組み、よく歌ってました。
そこを出た後、障害児を積極的に受け入れている横浜の保育園へ就職しました。
同じ保育園に男性の保育士が4人いました。今は男性保育士も増えましたが、1つの園に男性保育士が4人というのは、当時は珍しかったと思います。
重度の障害を持った子どもたちを多く受け入れている園で、地域の保育園に入れず遠くから通ってきている子もいました。園内で、講師を呼んで定期的に心理などの学習会・ケース会議などが行われていました。そこでの6年間はとても勉強になりました。
障害を持っていても持っていなくても、いっしょに育っていくことが自然であり、大事なことであると思います。それは、保育園に限らず、学校でも社会でも同じであると思います。
保育園の横には草っぱらの空き地があり、そこに木の家やアスレチックを作ったりもしました。ちょうど処分する木の電信柱をたくさんいただけるという話を聞き、トラックを借りて保育園まで運びました。電信柱なのでとっても長く、何人がかりかで運びました。チェーンソーや電気ドリルを買い、すべて手作りで作っていきました。できあがったアスレチックは子どもたちも大喜びで、いっぱい遊びました。
歌を作り始めたころ
子どもの歌を作り始めたのは、保育園に勤め始めてまもなくのころです。
3歳児クラスを担任していた時に、子どもの靴がなくなり、みんなで靴を探したことがありました。そのときに、「くつがなくなった」という歌を作ったのが、子どもの歌作りの始まりだったと思います。「くつがなくなった、くつがなくなった」「どこへおいたの?」「わかんなーい」というやりとりをそのまま歌にしました。
保育園では、年に一度12月に劇の発表会をしていました。そこで、劇で歌う歌は自分で作ることにし、毎年いろんな歌を作って劇遊びをしました。今でもその保育園では、劇で子どもたちが歌う歌は、保育士が作っています。
保育士の仲間で、ドラムやピアノ・ギターができる職員がいたので、「The C.C.Highsets」というバンドを作り保育園の夕涼み会でコンサートをしたりしました。
その頃、湯浅とんぼさんと中川ひろたかさんが出されたあそびうたの本を見て、とんぼさんがいらっしゃる保育園に遊びに行きました。初めて行った日の夜ライブがあり、とんぼさん、中川さん、島筒さん、新沢さんなどが出てらっしゃいました。私も飛び入りで歌わせていただきました。
数年後、「季刊あそびうた」という同人誌が発刊され、仲間に入れていただき、毎回オリジナルのあそびうたを紹介させていただきました。
あそびうたの活動
その後、仕事は、児童館職員に変わりましたが、あそびうたはずっと作り続けています。
児童館職員になってまもなく、遊び・劇・表現活動研究会で出会った仲間で、あそびうたを遊ぶ「赤青黄組」という3人グループを組みました。全国的にいろんなところで、あそびうたライブ・講習会を行い、自主製作のCDも作りました。そのメンバーは今、NPO法人あそび環境Museumアフタフ・バーバンの専任スタッフとして、あそび・劇・表現活動の様々な公演・ワークショップなどを行い、活躍しています。
私も、その後あそびうたバンドを組んで、ライブなどを続けています。
昨年は、大福というバンドで、東日本大震災後の仙台で初めてあそびうたライブをし、その後も何度かライブを行いました。
A1あそびうたグランプリにも毎回出場し、あそびうた仲間との新たな出会い・つながりができました。
今、品川で、二か月に一回「あそびうた倶楽部」というあそびうたの会を行っています。ここには、保育士・教員・学生・あそびうた作家・その他子どもに関わる様々な人が集まっています。あそびうたや遊びをとおして交流したり、情報交換をしたりしています。どなたでも参加できます。
次回2012年5月19日(土)のあそびうた倶楽部は、湯浅とんぼさんをゲストにお招きして行います。その中で、最近とんぼさんといっしょに作っている歌も紹介する予定です。詳しくは、あそびうた倶楽部のブログをご覧ください。
7月1日(日)午後には、横浜の泉区民文化センター「テアトルフォンテ」で、A1あそびうたまつりも予定しています。
今後も、いつでもどこでも誰とでもすぐに遊べるあそびうたをたくさん作って、遊んでいきたいと思います。広がれあそびうた!
≪2012年4月11日 コラム≫
プロフィール
名前 三根政信 |
長崎県佐世保市生まれ。現在、横浜市在住。 |
6年間横浜の保育園に勤め、子どものうた・あそびうたなどを作り始める。 |
現在、東京の児童館に勤務。その傍ら、日常のなにげない出来事や感じたことをテーマにして、あそびうたを作っている。 |
各地で、あそびうたライブ、保育士・幼稚園教諭・児童館職員向けの研修講師などを行い活動中。 |
現在、2か月に1回、東京都品川区で「あそびうた倶楽部」を行い、毎回新しいオリジナルのあそびうたを紹介し遊んでいる。 |
●活動実績 |
2009年 A1あそびうたグランプリ2009 準優勝 |
2010年 A1あそびうたグランプリ2010 優勝 |
2011年 小学館の保育雑誌「新幼児と保育」12月号の付録CDに1曲参加 |
2012年 東京家政大学の教科書に、あそびうた掲載 |
●テープ・CD発売 |
テープ・CD 「あそびうたをあそぶ赤青黄組Ⅰ・Ⅱ」 |
CD 「A1あそびうたグランプリ2009オムニバスアルバム」 |
ワンコインCD「もうすぐクリスマス」(ソングレコード) |
CD 「A1あそびうたグランプリ2010オムニバスアルバム」 |
●本出版 |
「あそびうたオンパレード」(フレーベル館) |