保育と子育てはどこまでが共通しているでしょうか。
保育士さんが結婚するとお姑さんから子育てのプロと見られた経験がある方は少なくはないでしょう。
確かに保育に携わっていない人よりも小さな子どもへの接し方が分かり、経験もあるのですからそう見られがちかもしれません。
新米ママからするとたとえあなたが始めての出産だったとしても赤ちゃんへの接し方が上手と羨ましがられることもあるでしょう。
そうなると仕事冥利に尽きますね。
しかし勘違いされてしまうのは保育士というのは幼児の世話をするプロであって子育てのプロではないということです。
子育てでいうならばお姑さんのほうが何倍もプロになりますね。
子どもにしても先生にだから言えること、母親にだから甘えられることなどしっかりと分けています。どんなにわがままを言っても、どんなに悪戯をしてもいつも見守ってくれているのが母親であり父親。
先生は園児同士でトラブルが起きないようにとか、その子が無事に園で一日を過ごせるようにと愛情を注いでくれています。
保育園は限られた時間を一時的に預かっている場所ですので家庭とは違って当然です。
しかし園児の年齢、即ち発達に合った保育をしてくれる場でもありますので知識的には豊富と言えるでしょう。
しかしいくら保育のお仕事をしていても実際子どもを生んで育てるとなると保育と子育ては別と感じることがごく一般的です。
子育てにはマニュアルがありません。
お父さんとお母さんの遺伝子を引き継いで生まれてきたわけですから一つの個性そのものです。
ご両親から見たお子さんは家族の一員であり、保育園から見たお子さんは大切なお子さんを預かっているわけですので親御さんよりも神経を遣っていることもあります。
保育暦が長い人で目を瞑っていても幼児の行動が読み取れるベテランさんですら保育と子育ては別物と感じる方が殆どです。
しかし小物を作ったり、子どもが喜ぶ遊び方を知っていたりするのは保育園で日頃園児と接している賜物ですね。