低年齢の子どもたちが食材に触れて、見て、匂いを嗅いで楽しむことができるクッキングのアイデアをご紹介します。
きのこやブロッコリーの房を割いてみよう
えのきやしめじ、ブロッコリーは小さな手でも簡単に割くことができる食材です。小さくした後は、シチューやカレー、ピザなどにのせて給食やおやつでいただきましょう。苦手な食材でも自分たちで作業した経験があると「一口ためしに食べてみようかな」と思う子も。食べられなくても、匂いを嗅いだり感触を楽しんだりすることも食育ですよ。
キャベツをちぎってみよう
キャベツちぎりをする時は、外側の大きな葉っぱがついてる状態でやるのがおすすめです。葉っぱの間から青虫が出てくることもありますが、子どもたちにとっては楽しいサプライズ。収穫後のキャベツは水洗いして泥を落とし、包丁で半分に切ります。ぜひ断面の形を子どもたちが見たり触ったりする機会を作りましょう。そしていよいよキャベツちぎり。ちぎり方にルールはありません。小さくちぎっても大きくちぎっても大丈夫。子どもたちの好奇心を大切にしましょう。
たまねぎや長ネギの皮むきをしよう
たまねぎや長ネギの薄皮は子どもでも剥きやすい柔らかさです。収穫後に泥がついたままの野菜を扱うなら、園庭にたらいを用意してみんなで囲んで皮むきをするのも楽しい経験になるでしょう。独特な匂いが指について気になる子もいるかもしれませんね。「どんな匂いかなあ?」と問いかけてみましょう。一人ひとりの感性や言葉を引き出し、大切に向き合いたいですね。
食べるだけが食育ではない
食育というと、食事の体験をイメージしがちかもしれません。しかし食材を見たり触れたり嗅いだりすることも大切な食育体験です。子どもたちが五感を使って食材と関わり、そこから広がった感情や言葉、友達との関わりなどに保育者が気づけるよう、丁寧に保育を行なっていきたいものです。
佐藤愛美(さとうめぐみ)
保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。 保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。 |