園児が、好き嫌いをして野菜を残していると、つい、こんな言葉をかけていませんか?
「また、お野菜残しちゃったの~」
確かに、野菜を残しているのですが、もっと他の言葉をかけたほうが、この子は野菜を食べるようになるのです。
◆できたことに注目して、認める
残してしまったものを指摘するのではなく、食べられたものに注目して、認めます。
「○○くん、ごはんをピカピカに食べられたね!」と、食べられたものを、あえて伝えてあげるのです。
◆自己イメージを変える
いつも、残してしまったことについて、言われている子は、「ヤサイをたべられない、ダメなボク…。」という自己イメージを持っています。
ところが、食べられたものを認められている子は、「ごはんをピカピカに たべられる ボク!」という自己イメージを持っています。
前者は、ごはんの時間が好きではないです。この先も、給食が好きにはなれないかもしれません。
後者は、ごはんの時間が大好きです。このような子は、生涯にわたって、みんなと食事をすることに安心感を持つことができます。
さらに、食べると先生が認めてくれるので、野菜もがんばって食べたいなーと、思うでしょう。
◆食事の時間は安心だと教える
同じように野菜を残しているにも関わらず、大人がどこに注目し、どんな言葉をかけているかによって、大きな差が出てきます。
好き嫌いも少食も、それを改善するためには、このように、安心できる環境が不可欠です。
保育園の役割は、とにかく、食事の時間が安心できる時間だと、教えてあげることではないでしょうか。
≪井上きき 役に立つ話 2013年6月15日号≫