めぐみ先生の保育コラム

次年度の担任への引き継ぎのポイント

 

3月になると、次年度の人事異動が通知されます。そのため、3月は保育士にとって大忙しの1ヶ月。今年度の仕事を片付けると同時に、次年度の準備を進めなくてはいけません。

年度末の重要な業務の一つに、次年度の担任への引き継ぎ作業があります。 ここでは、引き継ぎのポイントについてお伝えしましょう。

 

次年度の担任に伝えておきたいこと

自分の受け持ったクラスを、違う保育士に引き継ぐ場合、一人ひとりの成長発達や家庭環境、健康状態を丁寧に伝える必要があります。年度末は大きな区切り目ではありますが、子どもたちにとって保育園の生活は年度が変わっても地続きになっています。3歳クラスに進級したからといって、生活習慣や保育内容が大きく変わるということは、あってはならないのです。

ここでは、引き継ぎの際に伝えるべき内容と留意点をまとめてみました。

 

・成長発達について・・・一人ひとりの成長発達を言語化して伝える時は、5領域に基づいて説明することをおすすめします。それぞれの領域に関して、その子がどの程度できるようになっているかを明確にし、次年度の担任に伝えることで、前年度から連続した援助が可能になります。

 

・家庭環境・・・家庭環境は、子どもたちを考える上で大切な要素になります。1年間クラスを受け持つ中で、保護者の思いに触れる機会もあったかと思います。家庭の方針や、保育者に対する希望がある場合は、細かく情報を共有しておきましょう。また、なにかトラブルを起こしてしまったことがあれば、そのことも次年度の担任に話しておいたほうが良いでしょう。
そうすることで、新担任が保護者に寄り添った支援を行いやすくなるはずです。

 

・健康状態・・・病気や障害を持っている子どもに関しては、症状や注意点を細やかに伝えましょう。かかりつけの病院や、保護者の考え方についても共有しておくべきです。 また、散歩や運動会、日々の活動など、その子がどこまで参加できるかも新年度が始まる前に伝えておくと対応がスムーズになると思います。

 

新年度になってからも、子どもたちの様子を見守ろう

 

 

引き継ぎ作業が終わり、後は次の担任にバトンタッチ……となりますが、4月以降も引き続き旧クラスの子どもたちを気にかけ、新しい担任と情報交換を行うことをおすすめします。

また、自分が新しいクラスを受け持つ場合も同じです。困ったことがあったら、前年度の担任に相談し、心配ごとを減らしていきましょう。

 

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佐藤愛美(さとうめぐみ)

保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。

保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。

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