友人や家族が悩んでいたら、あなたはどうしますか?
自分のことのように一緒に悩んでしまいますか?
他人の問題に、口を出しすぎることは、単なる「お節介」では済まされない場合もあります。
今回は、「お節介な関わり」と「適切な関わり」についてお伝えします。
◆お節介な関わりは、相手の成長の邪魔になる
例えば、親しい友人が病気になってしまったとします。
このようなとき、いいお医者さんを探してあげたり、病気の治し方をあれこれアドバイスしますか?
また、子どもが忘れ物をしたとき、学校まで届けますか?
いずれも、相手の問題を自分ごとのように考えて、過剰に手を出している状態と言えます。
病気になった友人は、自分で病気と向き合う力を持っているし、忘れ物をした子どもは、失敗から学ぶチャンスなのです。
◆相手の成長を応援する適切な関わりとは?
人が問題を抱えているときは、成長するチャンスと言えます。
つまり、病気になった友人も、忘れ物をしてしまった子どもも、成長のチャンスなのです。
このようなときは、見守ります。
病気になってしまった友人には、話を聴くことで、心の支えになるといいでしょう。
忘れ物をしてしまった子どもには、帰って来てから、話を聴いてやりましょう。
今後、忘れ物をしないために、どうすればいいか、一緒に考えてあげるといいですね。
「やさしくする」とか、「協力をする」というのは、必ずしも手や口を出すことではないのです。
話を聴いたり、一緒に居てあげるだけで、相手はすでに持っている力を存分に発揮することができます。
本当のやさしさとは、相手の成長をさまたげない関わりと言えます。
≪井上きき 役に立つ話 2015年12月15日号≫