平成22年度 発達心理学
問1 次の【I群】の語句と【II群】の人名を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【I群】A マイクロシステム B 発達の最近接領域 C 感覚運動的知能の段階
D インプリンティング
【II群】 ア ヴィゴツキー(Vygotsky, L.S.) イ ブロンフェンブレンナー (Bronfenbrenner, U.)
ウ ローレンツ (Lorenz, K.) エ ピアジェ (Piaget, J.)
A B C D
1 ア イ ウ エ
2 ア ウ イ エ
3 イ ア エ ウ
4 ウ ア エ イ
5 エ ウ ア イ
問2 次の文は、発達初期の睡眠に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 胎児期の後期には、生後の睡眠と覚醒パターンの生理的指標となる眼球運動が観察される。
B 新生児では、睡眠と覚醒を一日に何回も繰り返す多相性睡眠がみられる。
C 睡眠リズムは生理的な基盤から生じるものであり、乳児期には環境からの影響を受けることはない。
D 睡眠はレム睡眠とノンレム睡眠に区分され、新生児は成人よりも睡眠中のノンレム睡眠の割合が大きい。
A B C D
1 ○ ○ × ○
2 ○ ○ × ×
3 ○ × ○ ×
4 × ○ × ○
5 × × ○ ○
問3 次の文は、愛着に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A ルイス(Lewis, M.)は、誕生時からさまざまな人との間に質の異なる人間関係を結び、その中から愛着関係が生まれるという説を提唱した。
B ハーロー(Harlow, H.F)による代理母実験は、愛着関係は飢えや渇きの充足のみでは形成されない事を示した。
C ボウルビー(Bowlby, J.W.)による愛着の発達段階は4つに区分され、最終段階には特定の人物への接近の維持を掲げている。
D エインズワース(Ainsworth, M.D.S)らは、愛着の質を測定するためにストレンジ・シチュエーション法を開発した。
A B C D
1 ○ ○ × ○
2 ○ × ○ ×
3 × ○ × ○
4 × × ○ ○
5 × × ○ ×
問4 次の文は、ことばの発達に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 幼児のひとりごとを、ヴィゴツキー(Vygotsky, L.S.)は自己中心性の現れであるとし、ピアジェ(Piaget, J)は、外言が内言として内在化する過程で出現するとした。
B 3歳頃になると、社会的な場面でどのようにことばを用いるかについての知識を急速に獲得し、話し相手によって会話の仕方をかえることがある。
C 子音と母音が繰り返される反復喃語を乳児が発するようになるのは、6~7か月頃である。
D 幼児がことばを模倣する段階では、育つ環境の言語音を生みだす構音能力が必要となる。
A B C D
1 ○ ○ × ×
2 ○ × × ×
3 × ○ ○ ○
4 × ○ ○ ×
5 × × ○ ○
問5 次の文は、運動能力の発達についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 幼児の運動能力の発達には、自分の体を状況に合わせてコントロールするという認知的な身体調整力を必要とする。
B 乳児は、手を伸ばしたり、握ったりなどして、環境にはたらきかける。
C 幼児期は、その後の発達期に比して筋力や持久力の増大が著しく、平衡性、巧緻性といった体を調整する機能が発達する。
D 児童期は、競争意識や共同意識(協同意義)が高まり、ドッジボールやサッカーといったスポーツを好むようになる。
A B C D
1 ○ ○ ○ ×
2 ○ ○ × ○
3 ○ ○ × ×
4 × ○ ○ ○
5 × × × ○
問6 次の文は、職業的自己概念についての記述である。A~Dを発達の順に述べた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 職業生活において期待される役割は多く、それだけに難しい問題を抱えている。年齢と能力に応じた役割の変化をどのように受け入れるかが重要である。
B 将来なりたいものとして、テレビの登場人物や身近な大人、自分の欲しいものやしたいことに関する仕事が数多くあげられ、またそれらは容易に変化する。
C さまざまな能力の下降的変化を考え合わせ、これまでの自分の生き方を整理、統合して、それぞれの能力に合った人生の過ごし方を考えることが必要となる。
D 職業の意義が重視され、職業につくための具体的で計画的な努力がなされる。今までの目標が明確だった者は、それが本当に自分に適しているかどうか悩むことがある。
1 A→B→D→C 2 B→A→C→D 3 B→C→D→A 4 B→D→A→C
5 B→D→C→A
問7 次の文は、成人期から老年期に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A レビンソン(Levinson, D.J)によると、成人前期から中年期にかけて、安定した生活構造をつくる時期と生活構造が変化する過渡期が交互に現れて進むという。
B バルテス(Baltes, P.B.)は、実証的研究によって英知は必ずしも高齢者に特有の心理的能力でないことを明らかにした。
C エリクソン(Erikson, E.H.)によると、成人初期には「生殖性」が、成人期には「親密性」が発達課題であるという。
D カウフマン(Kaufman, S.)は、高齢者が新たに生み出し、維持するアイデンティティをエイジレス・セルフと呼んでいる。
A B C D
1 ○ ○ ○ ×
2 ○ ○ × ○
3 ○ × × ×
4 × ○ ○ ○
5 × × ○ ○
問8 次の文は、保育における子どもの発達のつまずきの捉え方や対応に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A つまずきは、子ども自身の課題であると同時に、その子どもに関わる人々との関係性の課題でもある。
B つまずきに対応する際は、家庭での生活リズムとは切り離して、集団生活におけるリズムを重視する。
C 集団の中でつまずきに、子どもたちが共に対応する経験をできているかどうか見極めることが大切である。
D 一斉指導と個人指導を組み合わせたつまずきに対応する個別の指導計画は、変更することなく厳格に実行していくことが重要である。
E 子どものつまずきに対応するには、普段からメモをとったり、保育者集団で振り返ったりして、保育者が自分自身の保育を見直すことが大切である。
A B C D E
1 ○ ○ ○ × ×
2 ○ ○ × × ×
3 ○ × ○ × ○
4 × × ○ × ○
5 × × × ○ ○
問9 次の文は、子どもの行動観察における記録法に関する記述である。( A )~( E )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
保育においては、参加しながら観察する( A )がよく用いられる。その際の記録法としては、対象や出来事をすべて筆記記録する( B )、VTRによる( C )、行動目録を用いる( D )、目的とした行動のみを記録する( E )などがある。
【語群】 ア 実験的観察法 イ 参与観察法 ウ 自由記述法 エ 映像記録法 オ 事象記録法 カ チェックリスト法 キ 図示記録法 ク 評定尺度法
A B C D E
1 ア ウ エ オ ク
2 ア カ キ オ カ
3 イ ウ エ カ オ
4 イ エ オ ク キ
5 イ エ カ キ ク
問10 次の文のうち、「保育所保育指針」第2章「子どもの発達」の(7)「おおむね5歳」の一部として適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 基本的な生活習慣が身に付き、運動機能はますます伸び、喜んで運動遊びをしたり、仲間とともに活発に遊ぶ。
B 話し言葉の基礎ができて、盛んに質問するなど知的興味や関心が高まる。
C 他人の役に立つことを嬉しく感じたりして、仲間の中の一人としての自覚が生まれる。
D 予想や意図、期待を持って行動できるようになる。
A B C D
1 ○ ○ ○ ×
2 ○ ○ × ×
3 ○ × ○ ×
4 × × ○ ○
5 × × × ×
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