平成19年度 児童福祉
問1 次の文のうち、「児童の権利に関する条約」の条文に含まれていない内容の記述を一つ選びなさい。
1 児童の休息、余暇、遊び、レクリエーション活動に関する権利
2 児童が出生の時から氏名を有する権利
3 父母が児童をその親権に服させる権利
4 児童が意見を表明する権利
5 父母の児童養育及び発達についての第一義的責任
問2 次の文は、児童福祉法が定める親権者及び保護者に関する記述である。正しいものを○、誤っているものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 児童福祉法は、保護者を、児童を心身ともに健やかに育成する責任を負う者として定めているが、この保護者の定義の中に、親権者は全く含まれていない。
B 都道府県が児童養護施設等の児童福祉施設への入所措置をとった児童は、すべて親権者の同意を得た者である。
C 里親は、受託中の児童に親権者がいる場合であっても、監護、教育、懲戒に関して必要な措置を採ることができる。
D 児童の父又は母が親権を濫用したり著しく不行跡であるときは、民法に定める者のほか児童相談所長及び福祉事務所長も親権喪失請求を行うことができる。
A B C D
1 ○ ○ ○ ×
2 ○ ○ × ×
3 ○ × ○ ×
4 × ○ ○ ○
5 × × ○ ×
問3 次の【I群】の施設設立に貢献した歴史上の人物と関係のある【II群】の今日の児童福祉施設の種類を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】A 石井十次 B 高木憲次 C 赤沢鍾美 D 石井亮一 E 留岡幸助
【II群】ア 児童養護施設 イ 児童自立支援施設 ウ 知的障害児施設
エ 肢体不自由児施設 オ 保育所
A B C D E
1 ア エ オ ウ イ
2 ア イ ウ エ オ
3 ウ イ オ ア エ
4 エ イ ア ウ オ
5 オ エ ウ ア イ
問4 次の文は、1990年代から近年に至る重要な少子化対策、子育て支援対策などの歴史的推移の記述である。年次別に左から順に並べたものとして正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 次世代育成支援対策推進法の公布
B 緊急保育対策5か年事業(当面の緊急保育対策等を推進するための基本的な考え方)
C 子ども・子育て応援プラン(少子化社会対策大網に基づく重点施策の具体的実施計画について)の策定
D 新エンゼルプラン(重点的に推進すべき少子化対策の具体的実施計画について)の策定
1 A⇒C⇒D⇒B
2 B⇒A⇒D⇒C
3 B⇒D⇒A⇒C
4 C⇒D⇒A⇒B
5 C⇒B⇒D⇒A
問5 次の文は「児童福祉法」第20条第1項に記されている福祉の保障の内容である。( )に当てはまる語句として正しいものを一つ選びなさい。
都道府県は骨関節結核その他の結核にかかっている児童に対し、療養に併せて学習の援助を行うため、これを病院に入院させて( )を行うことが出来る。
1 療育の支援 2 小児慢性特定疾患治療 3 小児保健入院施術
4 療育の指定 5 療育の給付
問6 次の文は「児童福祉法」第13条で述べられている、児童福祉分野におけるある専門職に関する記述である。( )に当てはまる語句として正しいものを一つ選びなさい。
( )は、児童相談所長の命を受けて、児童の保護その他の児童の福祉に関する事項について、相談に応じ、専門的技術に基づいて必要な指導を行う等児童の福祉の増進に努める。
1 児童委員 2 主任児童委員 3 児童福祉司 4 保護司 5 社会福祉主事
問7 次の文は、ある施設に関する記述である。この施設の名称として正しいものを一つ選びなさい。
不良行為をなし、又はなすおそれのある児童及び家庭環境その他の環境上の理由により生活指導等を要する児童を入所させ、又は保護者の下から通わせて、個々の児童の状況に応じて必要な指導を行い、その自立を支援し、あわせて退所した者について相談その他の援助を行うことを目的とする。
1 少年院 2 情緒障害児短期治療施設 3 児童厚生施設
4 児童自立支援施設 5 教護院
問8 次の文は、原則として都道府県児童福祉審議会の意見を聴く必要のある事例の記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 児童を里親委託から児童養護施設に措置変更するときに、その内容が保護者などの意向と一致しない場合。
B 無認可施設に対して事業の停止を命じる場合。
C 児童を虐待している保護者から児童を引き離して、緊急に一時保護する場合。
D 児童の行動の自由を制限したり、その自由を奪うような強制的措置を必要とする場合。
A B C D
1 ○ ○ ○ ×
2 ○ ○ × ×
3 × ○ ○ ○
4 × ○ × ○
5 × × ○ ○
問9 次の文は、母子及び寡婦福祉法に関する記述である。適切な記述の組み合わせを一つ選びなさい。
A 保育所に入所する児童を選考する場合には、母子家庭等の福祉が増進されるように特別の配慮をする
B 母子及び寡婦福祉法において、「児童」とは満18歳に満たない者をいう。
C 母子及び寡婦福祉法において、「母子家庭等」に父子家庭は含まれていない。
D 母子及び寡婦福祉法で定められている母子自立支援員の業務には、職業能力の向上や求職活動に関する支援が含まれている。
1 AB 2 AC 3 AD 4 BC 5 CD
問10 次の文は、特別養子縁組に関する記述である。正しい記述を一つ選びなさい。
1 特別養子縁組は、親が監護することが著しく困難であるなどの場合に、その子の利益のため特に必要があると認められたときに成立する。
2 その子の父母による著しい虐待や遺棄がみられる場合であっても、その父母の同意を得ないと、特別養子縁組はできない。
3 特別養子縁組の場合には、夫婦がともに30歳に達していないときは、養親となることができない。
4 養子となる児童は6歳未満でなければならないが、養親となる者に育てられていれば、18歳未満までの間は養子縁組ができる。
5 特別養子縁組は、子どもの福祉のために行うものであるので、縁組を希望する人は児童相談所の許可を求めなければならない。
問11 次の文は、障害児福祉の動向に関する記述である。適切な記述の組み合わせを一つ選びなさい。
A 平成16年に制定された発達障害者支援法により、この法律にいう発達障害者のうち18歳に満たないものについて、発達障害児と定義するようになった。
B 障害者自立支援法では、施行後3年間を目途として、障害児の児童福祉施設入所に係る実施主体のあり方等について必要な検討を行うこととなっている。
C 特別児童扶養手当は、平成14年の法改正により、その支給年限が5年に削減された。
D 児童相談所における障害相談件数は、ここ10年間減少傾向にある。
1 AB 2 AC 3 BC 4 BD 5 CD
問12 次の文は、児童厚生施設についての記述である。( A )~( D )に当てはまる語句の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。
児童厚生施設は、児童福祉施設の一つであり、児童に( A )を与えて、その健康を増進し、又は( B )ことを目的とする施設である。屋外での遊びを基本とする( C )や、屋内での遊びを基本とする( D )等がある。
A B C D
1 健全な遊び 情操をゆたかにする 児童遊園 児童館
2 集団遊びの機会 情操をゆたかにする 児童公園 学童クラブ
3 健全な遊び 体力を増進させる 児童公園 児童館
4 集団遊びの機会 体力を増進させる 児童遊園 母親クラブ
5 健全な遊び 健やかに育成する 児童公園 学童クラブ
問13 次の文は、情緒障害児短期治療施設に関する記述である。正しい記述の組み合わせを一つ選びなさい。
A おおむね12歳未満の児童が入所対象とされている。
B 軽度の情緒障害を有する児童が入所対象とされている。
C 全ての都道府県に設置されている。
D 心理療法を担当する職員が配置されている。
1 AC 2 AD 3 BC 4 BD 5 CD
問14 次の文は、保育所に関する児童福祉施設最低基準についての記述である。( A )~( D )に当てはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
乳児又は( A )に満たない幼児を入所させる保育所には、乳児室又は( B )、( C )、調理室及び便所を設ける必要がある。一方、( A )以上の幼児を入所させる保育所には、保育室又は( D )、屋外遊戯場、調理室及び便所を設ける必要がある。
A B C D
1 満3歳 遊戯室 医務室 集会室
2 満2歳 ほふく室 沐浴室 遊戯室
3 満3歳 ほふく室 沐浴室 集会室
4 満2歳 ほふく室 医務室 遊戯室
5 満3歳 遊戯室 医務室 遊戯室
問15 次の文は、保育の動向に関する記述である。適切な記述を〇、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 認可保育所数は、少子化傾向に伴って激減している。
B 認可外保育施設は、規制緩和の動向の中で、事業開始及び事業内容の断続的な報告を都道府県知事に対して行う義務を免除されるようになっている。
C 預かり保育を実施する幼稚園数は、近年もさらに増加している。
D 子ども・子育て応援プラン(少子化社会対策大綱に基づく重点施策の具体的実施計画について)では、地域子育て支援センターを漸次減少させる方向で目標値を設定している。
A B C D
1 〇 〇 〇 ×
2 〇 〇 × 〇
3 × 〇 〇 〇
4 × × 〇 ×
5 × × × ×
問16 次の文は、「健やか親子21」において課題とされている事項に関する記述である。適切な記述の組み合わせを一つ選びなさい。
A 思春期の保健対策の強化と健康教育の推進
B 子どもの心の安らかな発達の促進と育児不安の軽減
C 仕事と家庭の両立支援と働き方の見直し
D 若者の自立とたくましい子どもの育ち
1 AB 2 AC 3 AD 4 BC 5 BD
問17~問20 次の文は、保育士の養成及び資格に関するAとBの会話の内容である。問17~20に答えなさい。
A 『保育士について勉強しているのですが、平成13年の児童福祉法改正によって保育士の定義や資格が児童福祉法で定められてから、随分色々な変化がみられたということを聞いています。どんなところに特徴があるのですか?』
B 『まず、大事な違いをおぼえておきましょう。平成13年の児童福祉法改正までは、児童福祉法ではなく児童福祉法施行令の中で、「( A )において、児童の保育に従事する者を保育士といい、---」としか定められていなかったのが、児童福祉法の条文で保育士が定義されたわけです。』
A 『児童福祉法で定められたというのが大きいですね。ほかに大きな特徴はどんなことですか?』
B 『まず保育士であるためには、都道府県に備えられている保育士登録簿に登録されなくてはいけません。そして、いわゆる( B )、つまり保育士以外はその名前を使うことができないという資格の特徴をもっています。また、そのほかの大きな特徴の一つは、保育士の仕事です。』
A 『えっ?保育をすることが仕事でしょう?』
B 『保育だけではないのです。ここの部分は条文では、保育士は、「児童の保育及び( C )を行うことを業とする者」と書かれています。』
A 『保育士として大事なことは、ほかにどのようなことが決められているのですか?』
B 『いくつかあげると、( D )のようなことが大事ですよ。』
問17 ( A )に該当するものとして、正しいものを一つ選びなさい。
1 児童福祉施設 2 保育所 3 保育所及び認可外保育施設 4 児童家庭支援センター
5 保育所及び保育者の居宅
問18 ( B )に該当する保育士の資格の特徴のうち、正しいものを一つ選びなさい。
1 公的資格 2 任用資格 3 民間資格 4 名称独占資格 5 業務独占資格
問19 ( C )に該当する内容として、正しいものを一つ選びなさい。
1 児童の保護者に対する支援 2 児童の保護者に対する保育に関する指導
3 乳児及び幼児等の保育に関する相談及び助言 4 児童の保護者に対する相談及び助言
5 地域における子育て支援
問20 ( D )に該当する内容として、適切なものを〇、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 指定保育士養成施設を卒業して保育士となる資格を取得した者であっても、保育士となるためには登録を受けなければならない。
B 保育士は、5年に一度保育士登録簿に再登録をしなければならない。
C 保育士は、保育士の信用を傷つけるような行為をしてはならない。
D 保育士は、60歳を超えてその業を断続することはできない。
E 現に保育士である者に限らず保育士であった者も、正当な理由なく業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない。
A B C D E
1 〇 〇 〇 × ×
2 〇 × × 〇 〇
3 〇 × 〇 × 〇
4 × 〇 〇 × ×
5 × 〇 × 〇 ×
↓ ↓ ↓ 解答をチェック ↓ ↓ ↓
問1.3 問2.5 問3.1 問4.3 問5.5 問6.3 問7.4 問8.2 問9.3
問10.1 問11.1 問12.1 問13.4 問14.4 問15.4 問16.1 問17.1 問18.4
問19.2 問20.3