保育士試験

2006年度保育士国家試験 教育原理

 

平成18年度 教育原理

 

問1 次の文は、「小学校、中学校、高等学校等の学習指導要領の一部改正等について」(平成15年12月文部科学省通知)の中で、学習指導要領の一部改正等の趣旨について述べた部分である。( A )~( E )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

学習指導要領に示す基礎的・基本的な内容の確実な定着を図るとともに、各学校の( A )により、( B )を生かした特色ある取組みを行うことによって、児童生徒に、知識や技能に加え、( C )や、自分で課題を見付け、自ら学び、主体的に判断し、行動し、問題を解決する資質や能力などの( D )を育成し、( E )をはぐくむという新学習指導要領のねらいの一層の実現を図るため、学習指導要領を一部改正した。

【語群】ア 選択    イ 協力   ウ 裁量    エ 学ぶ意欲   オ 興味・関心 カ 創意工夫 
キ 基礎・基本の定着   ク 豊かな心   ケ 個性   コ 生きる力   サ 確かな学力

  A B  C D E
1 ア エ キ コ ク
2 ア ケ ク エ コ
3 イ エ オ コ ク
4 ウ カ エ サ コ
5 ウ オ ク コ サ

 

問2 次の文は、平成14年3月に閣議決定された「人権教育・啓発に関する基本計画」の中で、人権教育の意義・目的について述べた部分である。( A )~( E )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。   

人権教育とは、「人権尊重の精神の( A )を目的とする教育活動」を意味し(人権教育・啓発推進法2条)、「国民が、その発達段階に応じ、人権尊重の理念に対する理解を深め、これを( B )することができるよう」にすることを旨としており(同法第3条)、日本国憲法及び教育基本法並びに国際人権規約、児童の権利に関する条約等の精神に則り、基本的人権の尊重の精神が正しく身に付くよう、( C )を踏まえつつ、学校教育及び社会教育を通じて推進される。学校教育については、それぞれの学校種の教育目的や目標の実現を目指して、自ら学び自ら考える力や豊かな人間性などを培う教育活動を組織的・計画的に実施するものであり、こうした学校の教育活動全体を通じ、幼児児童生徒、学生の( D )に応じて、人権尊重の意識を高める教育を行っていくこととなる。また、社会教育については、( E )の視点に立って、学校外において、青少年のみならず、幼児から高齢者に至るそれぞれのライフサイクルにおける多様な教育活動を展開していくことを通じて、人権尊重の意識を高める教育を行っていくこととなる。こうした学校教育及び社会教育における人権教育によって、人々が、自らの権利を行使することの意義、他者に対して公正・公平であり、その人権を尊重することの必要性、様々な課題などについて学び、人間尊重の精神を生活の中に生かしていくことが求められている。  

【語群】 ア 高揚    イ 学習    ウ 確立   エ 体得オ 涵養    カ 習得    キ 実践   ク 社会の変化ケ 地域の実情 コ 興味・関心 サ 発達段階 シ 生涯学習   ス 学社連携  
セ 地域づくり

  A B  C D E
1 ア エ ク コ ス
2 イ カ ク サ シ
3 ウ キ ケ サ ス
4 エ キ ク コ セ
5 オ エ ケ サ シ

 

問3 吹の【I】群の人名と、【II群】にある言葉を結び付けた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい

【I群】A 倉橋惣三  B 鈴木三重吉  C 貝原益軒  D 城戸幡太郎  E 福沢諭吉

【II群】

ア 児童中心主義の教育では、「児童から」新しい生活の様式を発展せしめようとする。新しい社会の発展は次の時代を作る若き子供達の心の裡に約束されている、と考えるのが「児童から」を標語とする近代の教育であった。しかし、子供は子供達自身から何を自由に発展さすことができるであろうか。

イ 日本人は哀れにも未だ嘗て、ただ一人も子供のための芸術家を持ったことがありません。

ウ 小児の教は早くすペし。

エ 天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らずと言えり。

オ 朝、幼稚園にきてから、帰るまで、幼稚園生活は、流れるように、自然に進んでゆくのでなければならない。自由遊びから仕事へ、仕事から自由遊びへと、その境界はなくてよいはずである。幼児にとっては、遊びと仕事の区別はない。

  A B  C D E
1 ア イ オ ウ エ
2 オ ウ エ イ ア
3 イ ア ウ オ エ
4 イ ア エ オ ウ
5 オ イ ウ ア エ

 

問4 次の【I群】の記述と、【II群】にある人名を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【I群】

A 代表的なソフィスト。「人間は万物の尺度である」として、判断の基準を各人に求め、認識の相対主義に立った。

B アテナイにアカデメイアを創設し、その学頭として教育と研究に専心した。その著『国家』は、人間の在り方を理想の共同体としての国家の中に拡大して考察するもので、教育論としては重要である。

C 自分をソフィストとはみなさず、むしろ自分の無知を自覚する者とした。対話を通して善・悪の追求をするその方法は、問答法とも助産術(産婆術)ともいわれる。

【II群】ア ソクラテス   イ プラトン  ウ プロタゴラス

  A B C
1 ア ウ イ
2 イ ア ウ
3 イ ウ ア
4 ウ ア イ
5 ウ イ ア

 

問5 次の文の著者は誰か。正しいものを一つ選びなさい。  

遊戯は、幼児の発達の、この時期の人間の発達の、最高段階である。というのは遊戯ということば自身もしめしているように、遊戯は、内面的なものの自主的な表現、内面的なものそのものの表現にほかならないからである。遊戯は、この段階における人間のもっとも純粋な精神的産物である。同時に、全人間生命の、人間および事物のなかの内面的な、ひめられた自然生命の原像であり模像である。したがって、遊戯は、遊戯をしている子どもたちにも、それをみている大人たちにも、ともに喜び・自由・満足・安息を与え、まわりの大人たちとの和合をもたらすものである。あらゆる善の源泉は遊戯にあり、また遊戯からあらわれてくる。しっかりと、自発的に、黙々と、忍耐づよく、身体がつかれるまで根気づよく遊ぶ子どもは、きっと、また有能な、黙々として忍耐づよい、他人の幸福と自分の幸福のために献身する人間になることであろう。この時代の幼児の生活のもっとも美しい姿というのは、遊んでいる子どものことではなかろうか。----遊戯に没頭しきっている子どものことではなかろうか。----遊戯への完全な没頭の後に眠りこんだ子どものことではなかろうか。

1 ルソー(Rousseau,J.-J.)  2 ぺスタロッチ(Pestalozzi,J.H.)  3 モンテッソーリ(Montessori,M.)  4 フレーベル(Frobel,F.W.)  5 デューイ(Dewey,J.)

 

問6 次の著作を年代の古い順に左から右に並べた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。    

『民主主義と教育』『教育の過程』『児童の世紀』

1 『民主主義と教育』⇒『児童の世紀』⇒『教育の過程』
2 『児童の世紀』⇒『民主主義と教育』⇒『教育の過程』
3 『児童の世紀』⇒『教育の過程』⇒『民主主義と教育』
4 『教育の過程』⇒『児童の世紀』⇒『民主主義と教育』
5 『教育の過程』⇒『民主主義と教育』⇒『児童の世紀』

 

問7 次の文は、小学校における道徳教育について述べたものである。小学校学習指導要領(平成10年12月告示、平成15年12月一部改正)に照らして、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 学校における道徳教育は、学校の教育活動全体に通じて行うものであるが、各教科、特別活動及び総合的な学習の時間にはそれぞれの目標があるので、実際には道徳の時間だけで行う。

B 道徳教育は、教育基本法及び学校教育法に定められた教育の根本精神に基づき、人間尊重の精神と生命に対する畏敬の念を家庭、学校、その他社会における具体的な生活の中に生かし、豊かな心をもち、個性豊かな文化の創造と民主的な社会及び国家の発展に努め、進んで平和的な国際社会に貢献し未来を拓く主体性のある日本人を育成するため、その基盤としての道徳性を養うことを目標としている。

C 道徳教育を進めるに当たっては、教師と児童及び児童相互の人間関係を深めるとともに、家庭や地域社会との連携を図りながら、ボランティア活動や自然体験活動などの豊かな体験を通して児童の内面に根ざした道徳性の育成が図られるよう配慮しなければならない。

D 道徳の時間においては、各教科、特別活動及び総合的な学習の時間における道徳教育と密接な関係を図りながら、計画的、発展的な指導によってこれを補充、深化、統合し、道徳的価値の自覚を深め、道徳的実践力を育成するものとする。

E 児童の道徳性については、常にその実態を把握して指導に生かすように努めることとし、道徳の時間の評価は各教科等と同様に数値化する。

  A B C D E
1 × ○ ○ ○ ×
2 × ○ ○ × ×
3 ○ ○ ○ × ×
4 ○ × × × ○
5 × ○ ○ ○ ○

 

問8 次の文は、「幼稚園教育要領」の一部である。( A )、( B )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。  

幼児の自発的な活動としての遊びは、心身の調和のとれた発達の基礎を培う重要な( A )であることを考慮して、遊びを通しての指導を中心として第2章に示すねらいが(B )に達成されるようにすること。

(第1章 総則 1.幼稚園教育の基本)    

ア 活動  イ 生活  ウ 学習  エ 系統的  オ 総合的  カ 段階的

 A B
1 ア エ
2 イ エ
3 ウ オ
4 ア オ
5 ウ カ

 

問9 次の文は、発見学習についての説明である。不適切な記述を一つ選びなさい。

1 発見学習は、学習者がすでにできあがった知識体系を学ぶのではなくて、知識が生成されるプロセスに参加し、関係、規則性、法則などをみずから発見していく学習方法である。

2 発見学習では、学習されるべき内容は学問や文化の基本的構造に関するものであり、カリキュラム論では学問中心型カリキュラムと呼ばれる。

3 発見学習は、教育方法論の面では子どもの経験を中核に据えた方法の系譜に属するものであり、問題解決学習とよく似た方法である。

4 発見学習は、プログラム学習と比べて、試行錯誤の多い学習である。

5 発見学習は、スキナー(Skinner,B.F.)の動物実験に基づく学習理論に基づいて体系化されたもので、学習成立の過程を心理学的に明らかにし、その効率を高めようとするものである。

 

問10 次の文は、「生徒指導上の諸問題の現状について(概要)」(平成17年9月文部科学省発表)に基づき、いじめの最近の状況について述べたものである。( A )?( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。  

平成16年度の公立の小・中・高等学校及び特殊教育諸学校におけるいじめの発生件数を学年別にみると、小学校から学年が進むにつれて多くなり、( A)が最も多く、全発生件数の30.4%を占めている。学校がいじめをどのように知ったかについては、小学校では「( B )」、中学校・高等学校では「( C )」、特殊教育諸学校では「担任の教師が発見」及び「保護者からの訴え」がそれぞれ最も多い。いじめの態様については、小・中・高等学校では「( D )」、特殊教育x諸学校では「言葉での脅し」がそれぞれ多い。  

【語群】 ア 中学1年生   イ 中学2年生   ウ 担任の教師が発見   エ いじめられた児童生徒からの訴え   オ 他の児童生徒からの訴え   カ 保護者からの訴え   キ 冷やかし・からかい   ク 仲間はずれ   
ケ 暴力をふるう

  A B C D
1 ア ウ エ ク
2 ア エ オ ケ
3 ア カ エ キ
4 イ オ エ ク
5 イ カ オ キ

 

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問1.4 問2.5 問3.5 問4.5 問5.4 問6.2 問7.1 問8.3 問9.5 問10.3

 

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