クレーム処理は、本当に、重労働
わたしは、研修や講演を行うとき、「クレームの処理方法」というのをテーマに掲げていないんです。
「相談を受けるときのコミュニケーション術」というテーマで研修をさせていただくことがほとんどです。
なぜ、相談を受ける場面を想定して研修を行うか?クレームを想定しないのか?
それは、クレームが発生して、それを処理することを考えるのではなく、クレームが起こらないコミュニケーションを考えていただきたいから。
クレーム対応って、本当に骨の折れることです。ココロもカラダも消耗します。実は、クレームを言う保護者だって、消耗します。
そして、その犠牲者は、子どもたちなのです。
それなら、クレームが起こらない園を作ることに、骨を折る方が懸命です。
保育園に求められること
クレームが起こらない園づくりに大切なこと、それは、信頼関係です。
信頼関係を作るためには、担当保育士と保護者との日々の何気ない会話での、「相手への承認」がポイントです。
「否定」を避けて、相手を「認める」発言や行動を身に付けていく。
保育士さんひとりひとりが、「自分のために言葉を発するのではなく、相手のためにコミュニケーションを取る」ということです。
担当保育士さんが、保護者を認めるコミュニケーションを取るためには、園長先生、主任先生が、担当保育士を認めるコミュニケーションを取ることは、不可欠です。
そして、認められている保護者は、いつも、保育士さんや園を認めている状態が起こります。
認め合う関係の中で育つ、認められた子どもたちの心には、しっかりとした、自己肯定の種が植え付けられます。
≪井上きき 役に立つ話 2012年5月1日号≫
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コミュニケーション講師 井上きき
コミュニケーションを学んでみてわかったこと 6年ほど勤めた商社を退職しようと思ったのは、子どもを持ち、育てながらも、続けて行ける仕事を持ちたかったから。 ちょうど、「コーチ」という生き方を知ったのもこ ...
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