いつも、よく話しかけてくる保護者の場合は、いい関係が作れているのか、比較的わかりやすいですよね。
ところが、あいさつしかしない保護者の場合、どのように、コミュニケーションを取って、信頼関係を作りあげていくことができるでしょうか?
もちろん、親だけではなく、スタッフの中にも、いるかもしれませんね。話しかけても、ひと言で終わってしまうような方。
◆名前を呼んで、あいさつをする
会話が少ないので、あいさつを利用します。
あいさつをするとき、できるだけ、相手の名前を呼んであいさつをします。
「●●さん、おはようございます!」
「きょうは、よろしくお願いします、●●さん。」
かんたんですね。
保護者の場合、「○○くんのママ」「○○ちゃんのおかあさん」ではなく、苗字を呼ぶように心がけるのも、効果があります。
◆見たままを伝えてみる
「髪、切ったんですね。」
「きょうは、早いんですね。」
など、見たままをただ、伝えるだけですが、“あなたのことを、気にかけていますよ。”という感じが伝わるといいですね。
このとき、注意したいのは、評価を伝えないことです。
「髪、切ったんですね、いい感じ!」ではなく、「髪、切ったんですね。」と伝えます。
「きょうは、やけに、早いんですね。」ではなく、「きょうは、早いんですね。」がベター。
こちらの、気持ちや評価を伝えると、相手は、身構えます。
つまり、「いい感じ!」と評価されると、いつも、「いい感じ」でいなくちゃいけないような、緊張感を感じます。
だから、見たままそのままを伝えるだけがいいのです。
このような数秒のコミュニケーションでも、相手との信頼関係を作る方法は、あるんですね。
≪井上きき 役に立つ話 2012年7月1日号≫