◇気持ちを伝えあうと、お互い素直になれる
保育士さんたちは、園児とのやり取りで、こんな風に、気持ちのやり取りをされていますね。
「●●くん、どうして、あんなこと言っちゃったの?どんな気持ちになったの?」
と気持ちを訊ねたり、
「そんな●●くんの言葉を聞いて、先生は、ちょっと悲しくなっちゃったな・・・」
と、気持ちを伝えたり。
こんなコミュニケーションによって、園児は、自分のやったことを振り返ったり、相手のことを考えたりできるようになる。
それだけじゃなく、自分の気持ちを解ってもらえた満足感と、安心感で、素直に「ごめんなさい」を言えたりしますよね。
◇相手の気持ちを聞き出すフレーズ
では、ひとつ質問です。
相手が大人の場合でも、気持ちを訊いたり、気持ちを伝えたりされていますか?
保護者や、スタッフとのやり取りでも、「気持ち」のやり取りがあると、話の流れはずいぶん変化しますよ。
相手の気持ちを知りたい時は、こんなフレーズを使ってみてください。
「この話を聴いて(それを見て)、どんな気持ちになったんですか?」
「そのとき、あなたは、どんな気持ちだったんですか?」
そして、自分の気持ちを伝えたい時は、
「わたしは、・・・と思いました。」
「わたしは、・・・という気持ちになりました。」
というフレーズを使ってみてください。
◇気持ちを表現してもらうための方法
気持ちを表現することに、慣れていない方も、とても多いです。
そういう方は、「気持ち」ではなく「出来事」ばかりを伝えてきます。
少し助け舟を出して、「悲しい気持ちになられたんですか?それとも、腹が立ったんですか?」など、選択肢を示して手伝ってみるといいでしょう。
本音を伝えあった後は、ココロの距離がグッと縮まって、いい関係ができあがりますよ。
≪井上きき 役に立つ話 2012年7月15日号≫