笑ったり、泣いたり、怒ったり、「表情」は一種のコミュニケーションツールです。子どもたちは、まず自分の表情を知り、どんな意味があるのかを考えてみる経験を通し、相手の表情から感情を読み取る力が身に付くようになります。
今回は、2〜3歳児におすすめの表情を使った遊びをご紹介します。
どんな表情になるかな?
保育園内の鏡がある場所で行うか、子どもたちが使える鏡を用意します。最初は、「目はどこにあるかな〜」「鼻の穴は何個かな?」など、顔のパーツを遊びながら確認してみましょう。
次に、顔の色々な部分を動かしてみます。「ウィンク」や「0の口」「鼻の下をのばす」など比較的簡単な動きでウォーミングアップ。慣れてきたら「眉毛を片方だけ動かす」「まばたきをすばやく10回してみる」など、ゲーム形式に展開してもいいですね。
この遊びを通し、自分の顔の色々なところを動かすことで、どんな表情になるのかを確認することができます。朝のお集まりなど、ちょっとした時間にやってみるのもおすすめです。
にらめっこでお友達と遊ぶ
相手を笑わせるために色々な表情をする「にらめっこ」も、表情を使った遊びです。最初は隣に座った子と二人組になってやったり、保育士対子どもたちでやってみましょう。
遊びに慣れたら次はクラス全員で輪になって座り、みんなでいっせいににらめっこ大会をしましょう。誰の顔が一番面白かったか、誰が最後まで笑わなかったかを競うのも面白いです。これは年中、年長クラスでも人気の遊びです。
みんなでふくわらい
伝統的なお正月遊びの一つ「ふくわらい」。目、鼻、口、眉など顔のパーツを用意し、顔の輪郭の上に置いていく遊びです。
目隠しをしながら行うのが一般的なルールですが、最初は目隠しなしで色々な表情を作ることを楽しみましょう。遊びに慣れるまでは、「今日はどんな気持ちかな?作ってみてね」など、保育士がお題を出すのもいいですね。出来上がった顔はどんな気持ちの表情なのか、言葉にして伝える経験も大切です。
遊びの中で表情の面白さに気づく
表情から人の気持ちを正確に読み取ることは、大人でもなかなか難しいものです。しかし、表情からその人の気持ちを想像して言葉をかけたり、言葉でうまく伝えられなくても表情で表現したり、表情の使い方を知っておくと良いことがたくさんあります。子どもたちが遊びの中で色々な表情に気づき、関心を持つことができるように働きかけてみましょう。
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佐藤愛美(さとうめぐみ)
保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。 保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。 |
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