小さい子どもと関わる仕事がしてみたい!そう思った時に真っ先に思い浮かぶのが『保育士』という職業だと思います。 今回はそんな『保育士』になる為の3つの方法について詳しくお話していきます。
保育士養成校を卒業する
保育士になるために最も主流な方法がこの≪保育士養成校≫を卒業するという方法です。保育士養成校とはその名の通り『保育士』を養成する施設であり、授業や実習を通して決められた単位を取ることで、卒業と同時に『保育士資格』を取得することができます。
保育士養成校は大きく分けて『大学』・『短期大学(短大)』・『専門学校』の3種類に分かれています。一般的に大学は4年制が中心ですが、短期大学や専門学校は2~3年制となっているため、早く単位が取れる部分はメリットがある反面、授業や実習が詰め込まれており忙しい毎日を送っている方が多くいます。
また、通信制で単位を取得できる保育士養成校もあるため、お仕事をしながら保育士資格の取得を目指している方もいます。
保育士試験に合格する
全国保育士養成協議会が年2回実施している≪保育士試験≫に合格することで、保育士資格を取得することができます。保育士試験は筆記試験と実技試験に分かれており、先に実施される筆記試験において全科目で6割以上の点数を取った方のお手元に実技試験の案内が届きます。筆記試験を合格後に実技試験も無事通過すると、保育士資格を取得できるようになっています。
平成30年の前期試験は筆記が4月21日(土)、4月22日(日)、実技は7月1日(日)に実施となっており、後期試験は筆記が10月20日(土)、10月21日(日)、実技は12月9日(日)に実施されます。
保育士試験を受験する為の条件としては、
1、≪大学・短期大学・専門学校≫を卒業する
2、≪高等学校(高校)≫を卒業して2年以上&2,880時間以上、児童福祉施設(保育関連の施設)での勤務経験がある
3、≪中学≫を卒業して5年以上&7,200時間以上、児童福祉施設(保育関連の施設)での勤務経験がある
という3つのうちのどれかを満たしている必要があります。
試験は47都道府県すべてで実施されており、受験の申し込みの際に受ける自治体を選べるようになっています。
幼稚園教諭免許を持っている人は近道がある!?
認定こども園法の改正により、幼稚園や保育園は両方の性質を持った『幼保連携型認定こども園』への移行が進められています。その職員である『保育教諭』は原則として「幼稚園教諭免許状」と「保育士資格」の両方の免許・資格を有している必要があります。
しかしながら、現在、幼稚園や保育園で実際に働いている方の1/4程度はどちらかの免許のみの保有となっていて条件を満たしていない為、幼保連携型認定こども園への移行を円滑に進めるために、所定の単位を取得して申請をすることで、所持していない免許を取得しやすくなるように定めています。
具体的な取得の流れとしては、保育園、幼稚園、認定こども園などで3年かつ4,320時間以上の実務経験を積み、保育士養成校のスクーリングなどで福祉と養護‥2単位、保健と食と栄養‥2単位、乳児保育‥2単位、相談支援‥2単位の計8単位を取得するか、保育士試験の筆記で教育原理、保育の心理学、保育実習理論以外の科目を合格する2通りの流れがあります。いずれの流れも二次試験となる実技は免除となっております。
幼稚園教諭を既にお持ちの方の流れは少し特殊ですが、短大卒以上でゼロから保育士の免許を取得することを考えている場合は、『保育士試験』の合格が最も近道だと言えます。 ただ、保育士試験は年2回の受験となっており、1回の合格率は20%弱となっています。 合格しない限りは資格を取得できない為、試験に通らないと反対に時間がかかりすぎてしまう恐れもあります。
反対に保育士養成校に通う場合は、最短で2年間で資格を取得できます。こちらは所定の単位を取って卒業することができれば資格を取得することができる為、より確実な方法と言えるでしょう。ただ、保育士試験と比較して資格取得にかかる金銭的なコストが高くなってしまう事がデメリットです。
通学が可能かどうか。時間的、経済的にゆとりはあるか。しっかり勉強に充てる時間を確保できるか。置かれている状況に応じて適切な流れは変わってきますので、自分に合った良い方法をお選びいただければ幸いです。