保育の現場では子どもを抱っこしたり、重い荷物を持ったり、子どもの目線に合わせて姿勢を低くしたりと日々の保育の中で腰に負担がかかる動作が多くあり、腰痛の悩みを抱えている保育士も少なくないと思います。
ある意味では職業病のようなものですが、腰は体を支える重要な部分なので、痛みの辛さはもちろん、全身の状態にも悪影響を及ぼしてしまうことがあります。
足のしびれや無理な姿勢で他の部分を痛めてしまうなど、腰の痛み以外の症状が出る場合もあります。
今回は腰痛対策についていくつか紹介します。
慢性的な腰痛をお持ちの方は既に通院され、ご自分の症状を把握していると思います。腰痛の種類や症状によりケアの仕方は異なります。間違ったケアをすると症状を悪化させてしまう危険性がありますので医師の指示に従ったケアを行いましょう。
しかし、痛みを覚え始めたばかりの方、まだ病院に行かれていない方は痛みを感じたらどのような対策が必要なのでしょうか。
代表的なもので「温める」「冷やす」があります。温・冷は真逆ですが、腰痛にはどちらが効果的なのでしょうか?
簡単にまとめると「温める」には血行や代謝を促し、筋肉の緊張をほぐす効果や代謝を高めて外傷を回復させる効果があり、「冷やす」には炎症を抑える効果や止血効果があります。炎症や出血があるところを温めてしまうと、炎症は引きませんし出血量も増してしまいます。慢性化した筋肉のコリなどは冷やしてしまったら一層固まってしまいます。
つまり、炎症を伴うような急な痛みの場合は冷やし、慢性的な腰痛疲労の場合は日頃から温めるケアをしましょう。
他にもマッサージ、ストレッチ、運動療法、鍼、灸など様々な対処法がありますが、保育士にとって腰痛は身近なものですので、自己判断よりも専門の知識を持った場所での正しい治療やアドバイスを受けるようにしましょう。
また、日々の保育の中で子どもを抱きあげる時や重いものを持つときは立ったまま持ち上げるのではなく、一度しゃがんで腰を下ろしてから持ち上げると腰への負担が軽減されます。出来るだけ中腰のままの動作は避け、しゃがむようにしましょう。
運動で足腰の筋肉をつけることと、マッサージなどで筋肉をほぐすことも腰への負担を減らすことが出来ます。 腰痛は本当に辛いものです。日常の生活に支障が出てしまうこともあるので、普段の生活で腰に負担のかからない動きを心がけるようにしましょう。