保育士試験

2005年度保育士国家試験 教育原理

平成17年度 教育原理

 

問1 次の条例の出典はどれか。正しいものも一つ選びなさい。

児童に関するすべての措置をとるに当たっては、公的若しくは私的な社会福祉施設、裁判所、行政当局又は立法機関のいずれかによって行われるものであっても、児童の最善の利益が主として考慮されるものとする。

1 児童福祉法  2 児童憲章  3 学校教育法  4 児童の権利に関する条約  
5 教育基本法

 

問2 【I群】の人名と、【II群】にあることばを結びつけるとき、正しい組 み合わせを一つ選びなさい。

【I群】 A フレーベル(Frobel,F.) B オーウェン(Owen,R.) C ルソー(Rousseau,J.) D ペスタロッチ(Pestalozzi,J.) E コメニウス(Comenius,J.)

【II群】  ア 人間の性格は、彼によって作られるのではなくて、彼のために作られる。 

イ すべての人にすべてのことを教える普遍的技術 

ウ すべてのもののなかに、神的なものが、神が、宿り、働き、かつ支配している。 

エ 初期の教育は純粋に消極的でなければならない。 

オ 人間、玉座に座っている人も、あばら家に住んでいる人も、同じであるといわれるときの人間、つまり人間の本質、それはいったいなんであろうか。

  A B  C D E
1 ア イ ウ エ オ
2 ウ ア エ オ イ
3 エ オ ア イ ウ
4 ウ イ エ ア オ
5 エ オ ア ウ イ

 

問3 次の文章の著者は誰か。正しいものを一つ選びなさい。

 私は旧教育の類型的な諸点、すなわち、旧教育は子どもたちの態度を受動的にすること、子どもたちを機械的に集団化すること、カリキュラムと教育方法が画一的であることをあきらかにするために、いくぶん誇張して述べてきたかもしれない。旧教育は、これを要約すれば、重力の中心が子どもたち以外にあるという一言につきる。重力の中心が、教師・教科書、その他どこでもあろうとよいが、とにかく子ども自身の直接の本能と活動以外のところにある。それでゆくなら、子どもの生活はあまり問題にはならない。子どもの学習については多くのことが語られるかもしれない。しかし、学校はそこで子どもが生活する場所ではない。いまやわれわれの教育に到来しつつある変革は、重力の中心の移動である。それはコペルニクスによって天体の中心が地球から太陽に移されたときと同様の変革であり革命である。このたびは子どもが太陽となり、その周囲を教育の諸々のいとなみが回転する。子どもが中心であり、この中心のまわりに諸々のいとなみが組織される。  

1 ケイ(Key,E.)  2 モンテッソーリ(Montessori,M.)  3 デューイ(Dewey,J.)  
4 イリッチ(Illich,I.)  5 倉橋惣三

 

問4 次の文は、「幼稚園教育要領」の一部である。(  )内にあてはまる 語句として適切なものを一つ選びなさい。
幼稚園教育は、学校教育法第77条に規定する目的を達成するため、幼児期の特性を踏まえ、(  )を通して行うものであることを基本とする。     

1 遊び  2 きめ細かな援助  3 幼児の生活  4 適切な支援  5 環境

 

問5 日本ではじめて近代学校制度を定めたのは何か。正しいものを一つ選びなさい。    

1 教育令  2 小学校令  3 教育基本法  4 国民学校令  5 学制

 

問6 次の文は、教育基本法の条文である。空欄( A )~( C )に入る語句の組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。  

すべて国民は、ひとしく、その能力に応ずる教育を受ける( A )を与えられなければならないものであって、人種、信条、( B )、社会的身分、( C )又は門地によって、教育上差別されない。

   A   B    C
1 権利 性別 経済的地位
2 機会 性別 本籍
3 機会 宗教 本籍
4 権利 年齢 国籍
5 機会 性別 経済的地位

 

問7 学校教育法の条文である。( A )、( B )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。  

校長および教員は、教育上必要があると認めるときは、文部科学大臣の定めるところにより、学生、生徒及び児童に( A )を加えることができる。ただし、( B )を加えることができない。

   A   B
1 訓戒 懲戒
2 懲戒 体罰
3 体罰 懲戒
4 訓戒 体罰
5 制裁 体罰

 

問8 教科カリキュラムおよび経験カリキュラムの特徴として、正しい記述を○、誤った記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。  

A 教科カリキュラムは、しばしばおとなの関心のみで内容が選ばれるため、内容が少なく、やさしくなりがちである。  
B 経験カリキュラムは、子どもの学習意欲を喚起しにくい。  

C 教科カリキュラムにおいては、「教科」固有の領域に固執するあまり、教科同士の関連性が無視されてしまうことがある。  

D 経験カリキュラムにおいては、子どもの成熟に必要な知識・技能が網羅されるという保証が必ずしもない。  

E 教科カリキュラムは、学問等から出発するという意味で、学問中心カリキュラムとも呼ばれる。

  A B C D E
1 × × ○ ○ ○
2 × × × ○ ×
3 ○ ○ ○ × ○
4 × ○ × ○ ×
5 ○ × × × ○

 

問9 リカレント教育の基本原則として、誤った記述を一つ選びなさい。

1 義務教育の最後の数学年は、各生徒が修了後、勉学と労働のいずれかを本当に選択できるようにするカリキュラムを含むべきである。  

2 労働その他の社会的経験は、カリキュラム作成の基礎的要素とみなされるべきではない。

3 職業的経歴を断続的な方法で、すなわち教育と職業を交互に行う方法で、追求することが可能であり、かつ重要であると考えるべきである。 

4 学位や免許状は教育歴の最終的結果とみなすべきではなく、むしろ生涯教育及び生涯にわたる職業的、人格的発達の過程における段階又は指針 として考えるべきである。 

5 義務教育を修了した暁には、そのような個人は、職業的、社会的保障を与えることによって教育のための休暇をとる権利が与えられなければならない。

 

問10 教育課程審議会答申「児童生徒の学習と教科課程の実施状況の評価の在り方について」(平成12年12月)の一部である。次の( A )、( B)にあてはまる、ア~カの語句の組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。

我が国の児童生徒の学力は、国際教育到達度評価学会(IEA)の行っている国際比較の調査(国際数学・理科教育調査)によると、第1回調査以来トップクラスを維持しており、国際的に見ておおむね良好と考えている。しかし、数学や理科が好きであるとか、将来これらに関する職業に就きたいと思う者の割合が国際的に見て低いレベルであるなどの問題点が指摘されている。  新学習指導要領には、このような児童生徒の学力の現状等を踏まえて、ややもすると一斉、画一的に知識を教え込むことになりがちであったこれまでの教育の基調を転換し、基礎・基本を確実に身に付けさせ、自分で課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力などを重視することとしたものである。  学力については、従来から、「読・書・算」の能力などに限定してとらえる考え方と、理解力、思考力、創造力、問題解決能力などまで含める考え方がある。ともすれば、過度の受験戦争や偏差値偏重の風潮の中で、(A )によって学力をとらえる傾向が強かったことも事実である。  しかしながら、学力については、これまで示したように、( A )によってとらえるのではなく、学習指導要領に示す基礎的・基本的な内容を確実に身に付けることはもとより、それにとどまることなく、(B )などの「生きる力」がはぐくまれているかどうかによってとらえる必要がある。現行の学習指導要領においては、知識や技術だけではなく、自ら学ぶ意欲や思考力、判断力、表現力などの資質や能力などまで含めて学力ととらえており、新しい学習指導要領は、こうした学力のとらえ方を一層深め、言わば学力の質の向上を図ることをねらいとしているのである。  

ア 教養の豊かさ  イ 学習意欲の高さ  ウ 技能の習熟の程度  エ 自ら学び自ら考える力 
オ 知識の量の多少 カ 専門的な力量

  A B
1 ア イ
2 イ ア
3 ウ カ
4 オ エ
5 ア カ

 

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