平成22年度 教育原理
問1 次の文は、「教育基本法」に掲げられている教育の目標の一つである。( A )~( C )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
( A )と文化を尊重し、それらをはぐくんできた( B )と( C )を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。
【語群】ア 伝統 イ 祖先 ウ 祖国 エ 風土 オ 郷土 カ 我が国 キ 隣人
1 アウオ 2 アカオ 3 ウイキ 4 ウキエ 5 エカイ
問2 次の文は、「学校教育法」の条文の一部である。( A )~( C )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
幼稚園は、義務教育及びその後の教育に基礎を培うものとして、幼児を( A )し、幼児の健やかな成長のために適当な( B )を与えて、その心身の発達を( C )することを目的とする。
【語群】ア 保育 イ 教育 ウ 遊び エ 環境 オ 教育内容 カ 助長
キ 保障 ク 援助
A B C
1 ア ウ カ
2 ア エ カ
3 イ エ ク
4 イ オ キ
5 イ オ ク
問3 次の文は、「幼稚園教育要領」の第2章「ねらい及び内容」の「健康」の「内容」の一部である。平成20年改訂の際に新たに加えられたものを一つ選びなさい。
1 進んで戸外で遊ぶ。
2 自分の健康に関心をもち、病気の予防などに必要な活動を進んで行う。
3 先生や友達と食べることを楽しむ。
4 いろいろな遊びの中で十分に体を動かす。
5 健康な生活のリズムを身に付ける。
問4 次の文は、ある人物が提唱した学校体系の構想である。この人物は誰か。正しいものを一つ選びなさい。
年齢と発達段階に応じて区分された「母親学校」(0~6歳)、「母国語学校」(7~12歳)、「ラテン語学校」(13~18歳)、「大学」(19~24歳)という統一的な学校体系の構想を提案した。母親学校は、母親を教師として行う家庭での教育を意味していた。母親学校は、6歳までの乳幼児が「母親の膝の上」で受ける基本的な学習の場であるが、その教育には、実に広範囲で豊かな内容が盛り込まれていた。自然学、天文学、家政学、音楽、詩などの学芸教育さらには道徳教育、宗教教育、健康教育と、多岐にわたっている。彼は「すべての人にすべてのことを教える」という教育システムを構想した。
1 コメニウス(Comenius,J.A.) 2 カント(Kant,I.) 3 オーウェン(Owen,R.)
4 ヘルバルト(Herbart,J.F.) 5 コンドルセ(Condorcet,M.-J.-A.-N.C.)
問5 次の文の著者は誰か。正しいものを一つ選べ。
すべてのもののなかに、永遠の法則が、宿り、働き、活支配している。この法則は、外なるもの、すなわち自然のなかにも、内なるもの、すなわち精神のなかにも、自然と精神を統一するもの、すなわち生命のなかにも、つねに同様に明瞭に、かつ判明に現われてきたし、またげんに現われている。( 中略 )このすべてものを支配する法則の根底に、すべてのものを動かし、それ自身において明白である、生きた、自己自身を知る、それゆえに永遠に存在する統一者が、必然に存在している。( 中略 )
この統一者が、神である。
すべてのものは、神的なものから、神から生じ、神的なものによってのみ、神によってのみ制約される。神のなかにこそ、すべてのものの唯一の根源がある。
1 ルター(Luther,M.) 2 カルヴァン(Calvin,J.) 3 ルソー(Rousseau,J-J.)
4 ペスタロッチ(Pestalozzi,J.H.) 5 フレーベル(Frobel,F.W.)
問6 次の【I群】は、大正期から昭和のはじめにかけて活躍した人物の説明である。その説明と【II群】の人名とを結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】A 「自由画とは、写生、記憶、想像であり、臨本にたよらない児童の直接の表現をさす。愛をもって創造を処理する教育であり、引きだす教育である」と手本の模写をさせる臨本主義の図画教育に疑問を呈し、自由画教育運動を興す。子どもの自由な表現を尊重し、個性や創造性を引き出す「リアリズムの信念」を訴えた。
B 多数の優れた童謡を遺した。童謡集『トンボの眼玉』(大正8年)には、「春は早うから川辺の葦に、蟹が店出し、床屋でござる。チョッキン、チョッキン、チョッキンナ」という「あわて床屋」も収められている。
C 当初は小説家としての道を歩んでいたが、長女の誕生を契機に童話の創作に取り組むようになった。従来の児童向け雑誌の商業主義的な傾向を憂慮し、1918年に雑誌『赤い鳥』を創刊。芸術性の高い童話、童謡などを提供し、児童詩や児童の作文指導などにも取り組んだ。
【II群】 ア 山本 鼎 イ 北原 白秋 ウ 鈴木 三重吉
A B C
1 ア イ ウ
2 ア ウ イ
3 イ ア ウ
4 イ ウ ア
5 ウ イ ア
問7 次の文の( )にあてはまる語句として、最も適切なものを一つ選びなさい。
( )とは、主として学校において、子どもたちが学校の文化ひいては近代社会の文化としての価値、態度、規範や慣習などを知らず知らず身につけていく一連のはたらきのことである。無意図的に、目に見えない形ではあるが、子どもたちに影響を及ぼし、その発達を方向づけていく。
1 融合カリキュラム 2 経験カリキュラム 3 潜在的カリキュラム
4 顕在的カリキュラム 5 コア・カリキュラム
問8 次の文は、教育委員会についての説明である。不適切な記述を一つ選びなさい。
1 都道府県、市(特別区を含む)町村には、教育委員会を置くことになっている。
2 教育委員会は、5人の委員をもって組織する。ただし、条例で定める場合には、この限りではない。
3 教育委員は、地方公共団体の長が議会の同意を得て任命する。
4 教育委員会は、地方公共団体の長の補助機関である。
5 教育委員会の組織や委員の選任、資格については、「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」(地方教育行政法)に規定されている。
問9 学校におけるいじめ問題への取り組みの指針として、文部科学省は「いじめ問題への取組の徹底について(通知)」(平成18年10月)を示した。次の文のうち、そこで示された考え方に照らし適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせをを一つ選びなさい。
A いじめは、どの学校でも、どの子にも起こり得る問題である。
B いじめが生じ際には、学級担任等の特定の教員が抱え込むことなく、学校全体で組織的に対応することが重要である。
C 「いじめられる側にも問題がある」という認識をもち、加害者・被害者双方に公平に対応する必要がある。
D いじめは、いじめられた本人の申し出によって認知されるので、本人の申し出があるまで待つようにする。
E いじめを許さない学校づくり、学級(ホームルーム)づくりを進める上では、児童生徒一人一人を大切にする教職員の意識や、日常的な態度が重要である。
A B C D E
1 ○ ○ ○ × ○
2 ○ ○ × × ○
3 ○ × × ○ ×
4 × ○ × × ○
5 × × × × ○
問10 次の【I群】は、生涯教育という考えを普及させ推進させる役割を果たした著作や報告書についての説明である。この説明と【II群】の機関や人物とを結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【I群】A 『生涯教育入門』の中で「人間は生まれてから死ぬまでの人生の各段階において、それぞれにふさわしい学習の機会が継続的に確保されるように統合されること、学習の機会が学校だけでなく家庭・職場・地域社会など生活のあらゆる場で確保されることが大切である」と述べている。
B 『学習社会論』の中で「すべての成人に、いつでも定時制の教育を提供するだけでなく、学ぶこと、何かを成し遂げること、人間的になることを目的としたあらゆる制度がその目的の実現を志向するように、価値の転換に成功した社会を作らなければならない」と学習社会の構築を提言している。
C 『リカレント教育-生涯学習のための戦略-』において、「従来のように人生の初期の年齢で教育を終えるのではなく、基礎教育等を修了した成人が労働・余暇などの諸活動と教育を交互に生涯に渡って行えるようにすべきである」という、いわゆるリカレント教育構想を提言した。
【II群】 ア 経済協力開発機構(OECD) イ ラングラン(Lengrand,P.) ウ ハッチンス(Hutchins,R.M.)
A B C
1 ア イ ウ
2 ア ウ イ
3 イ ア ウ
4 イ ウ ア
5 ウ イ ア
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