先日、息子が眼科を受診したときのこと。
返してもらった診察券に、紙が貼りつけてありました。
8月の休診日が書かれた紙でした。
『夏季休診のお知らせ 8月10日~17日までお休みさせていただきます』
相手の立場に立ったひと手間をおしまない
その紙は、セロテープでしっかりと くっつけられていました。
これなら、いつでも休診日がわかるし、メモを失くすこともないです。
こういう心遣いって、すごく やさしい気持ちになります。長い待ち時間で、少々疲れた心を ほっこりさせてくれます。
実は、こんなひと手間が、クレームを減らしていることに、みなさんはお気づきでしょうか?
クレームの火種は、クレームが発生するまでわからない
一方で、休診日を掲示してお知らせしているだけの診療所は、とても多いです。
その診療所で、例えば、こんなことがあったとします。
一人の患者が、コンタクトレンズを失くしてしまって、慌ててその診療所に向かいました。
しかし、夏季の長い休診中であることを入口の張り紙によって知り、がっかりした気持ちと、ぶつけようのないイライラを抱えて、帰りました。
休みが明け、ようやく受診。しかし、とても混雑しています。
長時間待たされ、我慢できなくなった患者は、受付にひと言いいたくなりました。
「まだですかねー。もう1時間も待ってるんですけどねー。」
すると、受付の女性は「長期の休診明けは、どうしても混雑してしまうんです・・・」と。
こう言われた患者は、我慢していた様々な感情を、押さえきれなくなり、クレームを言うことになるわけです。
「そういえば、この間・・・・」と。
クレーム対策は、日ごろの関わりにあった
クレームは起きてしまうと、片付けるのがとても大変です。
日ごろの心がけや、心遣いによって、減らすことを考えたほうが、ずっと楽ですし、保護者とのより充実した関係を築けそうです。
保護者や園児との、日々の丁寧な関わりは、結局、自分自身を助けてくれますよ。
≪井上きき 役に立つ話 2013年7月1日号≫
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コミュニケーション講師 井上きき
コミュニケーションを学んでみてわかったこと 6年ほど勤めた商社を退職しようと思ったのは、子どもを持ち、育てながらも、続けて行ける仕事を持ちたかったから。 ちょうど、「コーチ」という生き方を知ったのもこ ...
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