話を聴くことが、コミュニケーションにおいて重要であることは、なんとなくわかっていること。
しかし、実際にしっかり相手の話を聴いている人は、少ないのが現状です。
ここで、改めて「聴くこと」の素晴らしさをまとめてみようと思います。
◆話を聴ける貴重なひとりになりましょう
本当に相手の話を最後まで聴いている人は、なかなか世の中にはいません。
つまり、我々は普通に生きていると、自分の話を本当に聴いてもらうなんてことは、ほとんどないのです。
だからこそ、話を聴ける人になると、たくさんの信頼を得られるのです。
◆話を聴いてもらった人は、何を感じているのか?
話を最後までしっかり聴いてもらえた人は、自分のことを大切にしてもらえたと感じます。
自分の話の最後の「。」までも聴いてもらえたら、もちろんそう感じるはずです。
しかし、それだけじゃなく、話した言葉の中には、自分の考えや、感じた気持ちが入っており、
そんな自分自身の内側までも尊重されたことを、無意識に感じるのです。
◆話を聴くことによる効果
聴くことによる効果は、保護者対応だけじゃなく、子どものやる気も引き出すのです。
二つの事例をお伝えします。
<事例その1>
学童保育に保護者が怒鳴り込んできたそうです。
とにかく熱心に話を聴くようにしたところ、笑顔が戻り、「わかってくれればいいのよ。わたしも、言い過ぎのクレーマばばあだわ、これじゃ…」と言って帰られたそうです。
とことん話をしたその保護者は、すっかり冷静になられたんですね。
<事例その2>
子どもも話を聴かれると、今まで以上の力を発揮するという例があります。
スイミングスクールのコーチをしている方のお話です。
レッスンが始まる前、子どもの話を最後まで聴いてあげるようにしたら、その日のレッスンではすごく集中力を見せてくれるそうです。
いい話も悪い話も、最後まで否定しない聴くようにしたそうですよ。
≪井上きき 役に立つ話 2014年9月1日号≫