今5年生の長男が、3年前に少年野球を始めたのですが、その頃のことを、ふと思い出しました。
当時は、キャッチボールすらまともにできていなかったなー・・・と。
相手がこっちを見ていないのに、投げてしまうのです。
だから、当然、相手は受け取れず、ボールだけがあっちの方向へ転がって行く。
相手は、「勝手に投げておいて、なんでボクが拾いに行かなくちゃいけないのー!?」とちょっと怒ってしまう。
今となっては、微笑ましい思い出です。
◆自分の日常の会話を振り返る
ところが、これ、笑ってもいられないのです。
実は、わたしたちの場合は、これを日常の会話でやらかしているのです。
つまり、誰かに話しかけるときに、唐突に話し始めて、相手にすんなり受け取ってもらえなかったり、
受け取れないだけじゃなく、ちょっと不機嫌にさせるようなことは、ないでしょうか?
例えば、
顔を見るやいなや、「今度の歓迎会の司会、やってくれない?」なんて伝えた場合、相手は、「!?」です。
あまりにも唐突なので、とっさに「えー!困ります!」って言うかもしれないですね。
◆上手なキャッチボールのような会話とは?
反対に、上手なキャッチボールのような会話をしてみたら、どうでしょう?
上手なキャッチボールとは、「○○さん、いくよー」って言ってから、相手が「いいよー」って言ったら、受け取りやすいボールを投げるのです。
つまり、
「○○さん、今度の歓迎会のことで、ちょっとお話ししたいんだけど、今、お時間大丈夫?」と相手の状況をたずねるのです。
そのうえで、相手が「はい、大丈夫ですよ。」と言ってから、受け取りやすく本題を伝えます。
例えば、「今度の歓迎会の司会なんだけど、話すのが上手な、あなたにやってもらえたら、うれしいんだけど。どうかしら?」
と、相手が抵抗なく受け取れる方法で伝えます。
そうすることで、相手からも気持ちのいい返球が来ます。
もちろん、断られることはあるのですが、相手も受け取りやすい断り方をしてくれるはず。
つまり、いい関係のままでいられるということです。
ぜひ、こんなふうに、上手なキャッチボールをイメージしながら、会話をしてみてくださいね。
とても気持ちいい、思いやりを感じる会話になりますよ。
≪井上きき 役に立つ話 2015年2月15日号≫