井上きき 役に立つ話

他人の問題に関わることを避けて、自分を生きる

 

もし、職場の同僚のAさんとBさんが ケンカをしていたら、どうしますか?

二人は、いつも仲が良く、何でも相談しながら、同じクラスを担当しているのに・・・。

とうとう、Aさんは泣きながら、職員室を出て行ってしまいました。

こんなとき、あなただったら どうしますか?

 

◆他人の問題を引き受けない

これ、実は「見守る」のがベストです。

つまり、何もしないのが一番ということです。

その理由は、AさんとBさんのケンカは、自分には関係ないからです。

ちょっと冷たいように 聞こえるかもしれませんが、解決できるのは、AさんとBさんだけです。

彼らには、問題を解決できる力があるのです。

そして、その問題の解決から学ぶことが 山ほどある。

その学びを奪ってはいけません。

そして、同時に、あなたは 関わることで、自分自身が傷ついたり、消耗することを避けなければいけません。

 

◆なぜ、他人の問題に関わらずに いられないのか?

もし、何もせずに見守ることができない、と感じるなら・・・

向き合うべきは、自分自身のココロです。

同僚のケンカを見て、ココロが動揺するのは、どうしてなんだろう・・・?

わたしは、悲しいのかな?怖いのかな?罪悪感を感じているのかな?無力感を感じているのかな?

さらに、自分が関わることで、自分は何を得たいのだろう?

感謝の言葉?称賛?役に立つと思われたい?

 

◆ただ、話を聴いてあげるという、最小限の関わり方

もしも、あなたのお母さんが、「さみしい」と言ってきたら・・・

これも、困っている人は、「お母さん」です。

自分自身ではないのです。

こんなとき、その「さみしい」という気持ちを 聴いてあげるだけで十分なのです。

「そっか、そんなことがあったの、確かに、さみしいね。」って、共感する。

なぜなら、この問題を解決できるのは、お母さんだけだからです。

自分に解決できるのは、自分の問題だけなんです。

相手の問題なのか?自分の問題なのか?

困っているのは、相手なのか?自分なのか?

ここに、しっかり境界線を引くことができると、とても楽に生きられます。

自分のやりたいことに エネルギーを注いで、自分の人生を生きることができますよ。

 

≪井上きき 役に立つ話 2015年5月15日号≫

 

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