めぐみ先生の保育コラム

ハロウィンってどんなお祭りなの?〜ハロウィンのQ&A〜

ハロウィンの催しが日本でも当たり前になってきたのは、ここ10年くらいのこと。園によっては、ハロウィンにちなんだゲームやイベントを行うこともあるようですが、「そもそもハロウィンってどんなお祭りなの?」「なんでかぼちゃなの?」と疑問に思っている子もいるかもしれませんね。

 

ここでは、ハロウィンにまつわるQ&Aを紹介します!

 

Q そもそもハロウィンってなに?

A ハロウィンは、今から2000年以上も前から続く、秋の収穫を祝うお祭りです。もともとは、古代ケルト人が行っていたお祭りで、毎年10月31日の夜に、秋の収穫を祝い、悪霊を追い払うための儀式が行われていました。「ハロウィーン」とも呼ばれ、オレンジ色のおばけ かぼちゃの飾りが街中のいたるところに並びます。

 

Q オレンジや黒が使われている意味は?

A ハロウィンでよく見かけるオレンジ色と黒色。これらの色は、それぞれ意味を持っているんですよ。オレンジ色は、秋の収穫や、太陽、豊穣などを象徴しています。一方、黒色は、魔女や悪霊を連想させ、死や未知への畏敬の念を表していると考えられています。

 

Q 「 ジャック・オー・ランタン」ってなに?

A ジャック・オー・ランタンは、カボチャをくり抜いて作ったランタンのこと。夜に見ると、ちょっとドキっとするかも……?子どもたちの中には、ジャック・オー・ランタンを見て「怖い」と言う子もいるかもしれませんね。

 

ジャック・オー・ランタンは、古代ケルト人がカブをくり抜いて作っていたのが起源と言われています。

アメリカに伝わった際に、カブよりもカボチャがたくさんあったため、カボチャで作られるようになったようです。

名前の由来は、ある魂がランタンを持ちながらさまようというアイルランドの民話からきていると言われています。

 

Q どうして仮装するの?

A ハロウィンといえば仮装ですが、なぜ仮装をするのでしょうか?それは、悪霊から身を守るためです。

 

古代ケルトの人々は、10月31日の夜に悪霊が人間の世界に現れ、魂を連れ去ると信じていました。そこで、人間は魔女や悪魔など、悪霊と同じ姿に扮することで、悪霊に気づかれずに身を守ろうとしたのです。中には、悪霊になりきることで、悪霊を追い払おうとしたという説もあります。

 

Q 「トリック・オア・トリート」の真実

A 「トリック・オア・トリート!」(お菓子をくれないといたずらするぞ)という呪文を唱えると、大人たちからお菓子をもらうことができます。

 

子どもたちは、玄関に ジャック・オー・ランタンが置かれている家を選んでお菓子をもらいに行きます。悪魔や魔女に扮した子どもたちに玄関先でお菓子をあげることで、家の中に悪霊が入ってこないようにするという意味合いもあるそうです。

 

また、もともとは地域の人々とのつながりを深めるための言葉だったとも言われています。子どもたちが仮装をして家々を回り、お菓子をもらうことで、地域の人々との交流を深め、コミュニティの絆を固めていたのです。

 

ハロウィンを通して多様な文化にふれよう

10月31日には、ぜひ子どもたちと一緒にハロウィンについて話してみてはいかがでしょう。

 

ハロウィンは、単なる仮装パーティーではなく、古くから続く歴史と伝統のあるお祭りです。子どもたちは異文化への理解を深め、多様な文化を尊重する心を育むことができるでしょう。

(公開日:2017年10月19日)
(更新日:2024年10月24日)

 

佐藤愛美(さとうめぐみ)

保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。

保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。

 

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