本格的な夏に入ると、注意しなくてはいけないのが熱中症です。
子どもは大人と比べて体温調節機能が未熟なため熱中症のリスクが高いと言われています。
冷房を使って室内の温度をコントロールしたり、活動の合間に休憩を取ることが大切です。
その中でも特に、水分補給は忘れてはいけません。
今回は、保育中の水分補給について注意点をまとめました。
保育中の水分補給。どのタイミングで行う?
保育中の水分補給は、次のようなタイミングで特に意識的に行うようにしましょう。
・登園後
・主活動の前
・主活動の最中(タイミングを見ながら、飲みたい子に与える)
・主活動の後
・トイレ休憩の後
・昼食時
・午睡時(おしっこが近くなるから飲ませないほうが良いのではという意見もありますが、午睡中に汗をかき、熱中症のリスクが高まります。午睡中も状況に応じて水分を用意したほうが良いと思います。)
・おやつ
・お迎えまでの遊びの時間(シフトのつなぎ目であるこの時間は、保育士たちも忙しく、水分補給を忘れてしまいがち。引き継ぎをする際は、いつ水分補給をしたのかも次の職員に伝えましょう)
もちろんこちらのタイミングは目安です。
活動の状況や子どもの体調に合わせて変えていく必要があります。
活動に夢中になってしまったり、保育士自身が忙しいと「あれ?最後に水分補給したのいつだっけ?」と忘れてしまうこともあるので、職員同士が連携して記録をつけておくと良いと思います。
何を飲んだらいいの?
麦茶:1年を通して麦茶を与えている園も多いと思います。麦茶にはカフェインが入っておらず、子どもでも安心して飲むことができます。その他、コーン茶やルイボスティーも栄養価が高く子どもでも安心して飲めると評判です。
スポーツドリンク:お茶では補うことができない塩分が入っています。もしも園で与える場合は、市販のものは糖分を多く含んでいるので、粉末タイプのものを多めの水で溶かして作るか、市販のものを水で薄めることをおすすめします。
ポイント:冷えすぎていたり、ジュースのように甘い飲み物は水分補給には適していません。何を与えるかは、園の方針に沿って考えていきましょう。
大人も一緒に水分補給を
子どもだけでなく大人も熱中症に注意しましょう。活動中に子どもと同じタイミングで水分補給をするのがベストです。新人のスタッフが先輩に遠慮して水分補給を我慢していた……という話もあります。クラスのリーダーは、大人も子どもも全員がしっかりと水分補給をして、体調に異常がないかこまめに確認するようにしましょう。
佐藤愛美(さとうめぐみ)
保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。 保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。 |