めぐみ先生の保育コラム

保育園における「おやつ」の役割は?

「おやつ」と聞くと、スナック菓子やチョコレート、ケーキ、甘いジュースなどを想像するかもしれませんが、保育園では主におにぎりやパンなどをおやつ(間食)として提供しています。

今回は、保育園の「おやつ」にどんな役割があるのかをお話します。

 

保育園のおやつの役割

厚労省によると、保育園の「おやつ」の役割は以下のように説明されています。

 

幼児によって間食(おやつ)は、三度の食事では補いきれない「エネルギー、栄養素、水分の補給の場」である。また、体や心を休めて精神的にリラックスしたり、家族や友だちと和やかにコミュニケーションを図ることで、精神的な安心感をもたらし、社会性を育てる「心理的な楽しみの場」でもある。

 

(厚生労働省「保育所における食事の提供ガイドライン」平成24年3月)[1] 

 

心も体も大きく成長する時期の幼児にとって、おやつは食事と同様に栄養を補うものなのです。そのため保育園では、甘いお菓子やスナック菓子よりも、全体の栄養バランスを考えた内容の間食が提供されています。

 

また、単なる栄養補給の場ではなく、おやつを通して会話を楽しんだり季節の行事に親しんだりすることも心を育てるために大切なことです。

 

どんなおやつがいいの?

保育園で働いている管理栄養士と看護師の方に、おすすめのおやつを聞いてみました!

 

【おにぎり】

おにぎりは腹もちが良く、具材によってアレンジを効かせやすいという良さがあります。お腹の減り具合や、その子の食べる量なども考慮して大きさを変えて提供しやすく、余裕があれば子どもと一緒に作るのもいいですね。

 

【野菜蒸しパン】

野菜が苦手な子どもでも食べやすい野菜蒸しパン。かぼちゃやさつまいも、にんじんなど自然の甘みを活かせる野菜を使えば砂糖も少量で大丈夫です。

 

【干し芋】

看護師おすすめのおやつが干し芋。噛みごたえがあるので顎の力も育ちます。栄養価が高く、掴み食べをする時期の子どもにもちょうど良いおやつですね。

 

家庭での食事状況も考慮しておやつを提供しよう

おやつを提供する上で注意したいのは、次の食事に響かないようにすること。19時に夕食を食べるのに、18時におにぎりを食べていたらお腹がいっぱいになってしまいます。保育園で食べる給食やおやつのことだけでなく、家庭での食事の状況にも考慮して提供する時間や量、内容を考えていきたいですね。

 

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佐藤愛美(さとうめぐみ)

保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。

保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。

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