レッジョ・エミリア教育という言葉を聞いたことがありますか?幼稚園や保育園でも、このイタリア発祥の幼児教育法を取り入れている園があるため、保育について調べる中で一度は耳にしたことがあるかもしれませんね。
一体どのような特徴がある教育なのでしょうか?レッジョ・エミリア教育について調べてみました。
北イタリア発祥の幼児教育方法
レッジョ・エミリア教育のルーツは北イタリア・ロマーニャ州にある小さな都市「レッジョ・エミリア」。この都市の教育家であるローリス・マラグッツィ氏が掲げる「100のことば」をもとにメソッドが考案されました。
レッジョ・エミリア教育では子どもの権利と社会性と時間を尊重し、彼らの「無限の可能性」を伸ばしていくことが大切であると考えられています。
レッジョ・エミリア教育の特徴的なアプローチ
レッジョ・エミリア教育を行っている保育園や幼稚園、小学校では、理念に基づいた特別な教育環境が用意されています。中でも、アトリエは大きな特徴です。子どもたちが自由に芸術活動を行うことができるよう必要な用具や材料が揃った空間が設けられ、子どもたちの興味を刺激します。レッジョ・エミリア教育では小石や葉っぱ、昆虫などの自然物も教材の一つと考えられています。
また、大人が子どもたちの成長の様子を記録した「ドキュメンテーション」も特徴の一つ。子どもの発言や姿を文章や写真で記録し、壁に掲示したりファイルに保管して誰でも見られるようにしておきます。これにより、子ども自身が自分の活動を振り返ることができ、保護者や他のクラスの担任も子どもたちに興味や成長の様子を知ることができるのです。
レッジョ・エミリアについて学ぼう
レッジョ・エミリアについて書かれた文献を読んだり、教育を実践している保育園や幼稚園を見学することでさらに理解が深まるはずです。数ある幼児教育法の中の一つを学ぶことは、自分の保育観や知識を豊かにしてくれるのではないでしょうか。
佐藤愛美(さとうめぐみ)
保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。 保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。 |