生まれたばかりの赤ちゃんを保育現場で預かる機会はあまりないかもしれませんが、生後1〜2ヶ月の乳児がどのように発達していくのかを知ることで、その後の育ちを考える時に役立ちます。今回は、生後1〜2ヶ月頃の赤ちゃんの特徴をまとめました。
原始反射が見られる
モロー反射や掌握反射、歩行反射、バンビスキー反射など生まれつき備わっている原始反射がみられます。まだ大きなアクションをする姿はみられない時期ですが、赤ちゃんは手足を動かしながらいろいろな動きの練習をしています。
追視をする
まだ遠くのものが見えず天井をぼんやりと眺めていることが多い時期ですが、動くものや目の前の人のことをゆっくりと目で追えるようになります(追視)。顔の近くでおもちゃを動かすと、目で追っている様子が分かります。
泣くのも発達の一環
この時期の赤ちゃんは「泣くのが仕事」と言われるくらいよく泣きます。実はこの泣く行動も、言語の発達に影響しているのです。泣く時に全身に伝わる刺激が脳に送られ、ことばを話したり理解する場所の発達を促すといわれています。
1日の半分以上の時間は眠っている
この時期の赤ちゃんは、覚醒と睡眠の境目が曖昧です。まだ上手に授乳ができなかったり、外界の刺激に驚いて疲れてしまいすぐ眠ってしまうのです。何をしても泣き止まないこともあります。そういった時は、赤ちゃんが安心できる抱っこの仕方や環境を探し、発見しようと努めることが大切です。
保育士としてどう保護者に寄り添う?
この時期のお母さんは、産後のホルモンバランスの影響で情緒不安定になったり眠れない日が続いて体調不良になってしまうことも。特に初産の場合は、パートナーとの連携がうまく取れずイライラしたり、赤ちゃんの少しの体調の変化に過敏になってしまったりと落ち着かないこともあるでしょう。保育士として一つ一つの悩みを丁寧に聞き、気持ちを受け止めた上で適切なアドバイスを行うようにしましょう。
佐藤愛美(さとうめぐみ)
保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。 保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。 |