めぐみ先生の保育コラム

保育園のメンター制度

メンター制度とは、先輩と後輩が1対1でペアになり、先輩が後輩に対して業務上のアドバイスを行ったり、さまざまな相談に乗るサポート制度のことです。主に一般企業で取り入れられている仕組みでしたが、近年はメンター制度を実施する保育園も増えています。

今回は、保育園で行われているメンター制度について現場の保育士さんたちの声を紹介しましょう。

 

メンター制度の良いところ

実際にメンター制度を実践している園で働く保育士たちに、メンター制度の良いところを聞いてみました。

 

・分からないことをいつでも先輩に相談できる

子どもへの声掛けや保護者対応などはもちろん、電話の受け方や身だしなみのことまで幅広く先輩から教えてもらうことができるので、社会人1年目の先生も安心して仕事ができます。また、活動の内容に迷った時も、先輩が一緒に寄り添って考えてくれます。メンター制度を経て、自信を持って保育ができるようになったという声も。

 

・地方から出てきて知り合いがいなかったので心強い

地方出身で一人暮らしをしている場合、最初は知り合いがいなくて心細いかもしれませんね。そんな時にメンターの先輩がいることで、安心感を持って社会人生活をスタートできます。「実家の姉のように温かく見守ってくれた」という新人の先生の声もありました。

 

・上司に話しづらい相談も、先輩にならできる

園長に相談するのは敷居が高いけど、先輩にだったら相談できそう、という場合にメンター制度が役に立ちます。活動中の細やかな疑問などは、より近くで様子を見てくれている先輩のほうが具体的にアドバイスができるかもしれませんね。

 

・自分の得意、不得意がハッキリ分かった

客観的な視点からアドバイスを貰うことで、自分の得意なことと不得意なことがよく分かったという声もありました。得意な部分は自信を持ってさらに伸ばし、不得意なところは勉強し直したり一層練習することで克服していけます。

 

・後輩にアドバイスすることで自分自身の学びにもなっている

メンター制度は後輩にだけメリットがある仕組みではありません。後輩の成長を見守り指導することで、先輩自身も学びを得ているのです。新人の時に覚えたことを再確認したり、自分の保育観を言葉で伝える機会にもなりそうですね。

 

メンター制度で自分を高めていこう

新人保育士は分からないことがたくさんあって当たり前です。その時に、自分を高めてくれる先輩が身近にいてくれることで、保育の専門性だけでなく人間性も養っていくことができるはずです。制度を上手に活用して、自分の理想とする保育士を目指す一歩を踏み出しましょう。

 

佐藤愛美(さとうめぐみ)

保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。

保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。

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