めぐみ先生の保育コラム

子どもたちにルールを伝えるには

私たちの身の回りにはさまざまなルールがあります。ルールという言葉にはやや窮屈なイメージがあるかもしれませんが、ルールがあるからこそみんなで楽しく過ごすことができたり安全に遊ぶことができます。子どもたちにルールを伝える時にどんなことを大切にしたら良いかを考えてみましょう。

 

園生活の中にあるルール

まず、園で集団生活を送る上でどのようなルールがあるか確認してみましょう。

 

・園庭

・散歩

・食事

・ホール

・午睡

・ゲーム など

 

保育園の中にあるルールは、上述したような場所や活動に関するものではないでしょうか?例えば、「園庭のぶらんこは立ち乗りをしない」「午睡の時に目が覚めても、お友達を起こさないように気をつける」といったものです。また、集団でゲームやスポーツをする時にもルールがありますね。

 

ルールを守れない子の気持ちに寄り添う

保育をする中で「どうしてあの子はルールを守れないんだろう?」と悩む場面もあるかと思います。ルールを守る大切さを伝えても、なかなか行動にうつすことができない子はいます。まずは、その子の気持ちをいくつか予想してみましょう。

「順番を待つ間にイライラしてしまうから並んでいる友達を抜かしてしまう」「負けたら嫌な気持ちになるから、絶対に勝ちたい」「先生に教えられたルールではなく自分流のやり方で遊んでみたい」など、行動の背景には必ず理由があります。また、言語や認知面で課題がある子もいます。

ルール違反をする子に対し、ただ「なんで守れないの!」「だめでしょ!」と叱るのではなく、「どうしてこの子は決まったルールとは違うことをするのかな?」と立ち止まって考えてみることが大切だと思います。

 

子どもたちに分かりやすくルールを伝えるための工夫

⒈「守れなかったら罰」はNG

ルールを守れなかった場合は●●ができません、といった決め事はあまりお勧めできません。みんなが楽しく過ごすために必要なルールに対してネガティブな印象を持ってしまうからです。それよりも、ルールを守ることでどんなプラスなことがあるのかを伝えていきたいですね。

 

⒉ルールを守るロールモデルを紹介する

ペープサートや紙芝居などを使い、ルールを守るロールモデルの姿を見せるのも効果的です。子どもたちの好きなキャラクターでも良いと思います。「●●はルールを守ってゲームをしました。負けてしまったけど、みんな楽しくあそぶことができました」といったストーリーを紹介してみるのはいかがでしょうか。

 

佐藤愛美(さとうめぐみ)

保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。

保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。

-めぐみ先生の保育コラム