「タンポ遊び」はまだ筆やクレヨンを持ったことがない子どもたちが楽しめる絵の具遊びです。少ない材料で簡単に道具を作ることができ、遊びのバリエーションも豊か。子どもたちの興味と発達の様子に合わせ、ぜひ保育に取り入れてみませんか。
タンポ遊びとは
たんぽ遊びを始める前に、タンポを作りましょう。作り方は簡単。適当な大きさに切ったガーゼ等の布に綿やスポンジ、布をくるみ、輪ゴムで縛って完成です。てるてる坊主の形をイメージすると分かりやすいと思います。
水彩絵の具をタンポの丸い部分に染み込ませ、画用紙等の紙に押し当てたりこすりつけたりすると、不思議な模様が浮かんできます。絵の具を染み込ませる量や布の材質で模様が変化するので遊びながら実験してみると面白いですよ。また、二色以上の色を使えばグラデーションカラーになります。
タンポ遊びのねらいと保育者の援助の例
ねらい
- 保育者と一緒に点画や殴り書きを楽しむ
- 紙に模様がつく面白さを体験する
- 絵の具や布に触れ、指先の感覚を使った遊びを経験する
援助
- 指先に絵の具がつくのを嫌がる子には保育者が1対1で丁寧に関わる
- 「ぽんぽん」「ぐるぐる」などと言葉掛けを行い、紙に模様をつける楽しさを子どもたちが味わえるようにする
- 爪に絵の具がついた場合は、活動の終わりに石鹸と爪ブラシで丁寧に洗い流す
タンポ遊びのバリエーション
- 模様を描く
桜の花や雪、雨などスタンピングをして模様を描く遊び。
- 塗り絵
こいのぼりやかたつむり、かき氷など保育者があらかじめ型を用意し、たんぽで色をつけていく遊び。
- 模造紙にみんなでお絵かき
大きな模造紙を用意し、みんなで一緒にスタンピングやお絵かきを楽しむ遊び。
佐藤愛美(さとうめぐみ)
保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。 保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。 |