地震や火事、津波、台風といった災害はいつ起こるか予測できません。特に日本は世界的に見ても自然災害が多い国です。
保育園や幼稚園では子どもたちの命を守るために日頃の備えが重要です。その1つがみんなで作る防災マップ。作成のポイントを見ていきましょう。
防災マップ作成のポイント〜何を書き込んだらいい?〜
防災マップとは、災害時に役立つ情報を書き込んだ地域のマップのこと。園の所在地を中心に、以下のような情報を書き込んでいきます。
・地域の指定避難場所
地域で指定された避難場所を確認しましょう。待ち合わせ場所になる可能性が高いため、全職員、保護者と共通認識を持つことが大切です。いざという時に慌てないよう避難場所までのルートも書き込んでおきましょう。
・危険な場所
水辺や海抜が低いエリア、土砂崩れが発生する可能性がある場所、地震や台風の際にガラスが割れそうな建物など、危険な場所を事前にチェックします。保護者にも協力してもらい、危険な場所に気づいたら教えてもらいましょう。マップの中にシールを貼るなど分かりやすくしておきます。
・もしもの時に役立つお店や施設
コンビニや商店街のお店、市民センター、図書館、ドラックストア、交番など、災害時に協力を仰げそうなお店や施設をチェックします。トイレや水道を使いたい時、オムツやミルク、ゴミ袋などが足りなくなった時にも協力をお願いできるかもしれません。また、一時的な避難場所になる可能性もあります。
・近隣の小学校や保育園、幼稚園
災害時は近隣の小学校、保育園、幼稚園、児童館の職員と連携して行動することがあります。日頃から声を掛け合い、いつでも協力できる体制を整えておくことが大切です。
実際に歩いてみよう
マップの作成を始めたら実際に地域を歩いてみましょう。指定避難場所に辿り着くまでの最短ルートや危険な場所がないかを確認します。新たに気づいたことがあれば職員同士で情報を共有し、追加で書き込んでいくようにしましょう。また、歩きながら写真を撮って地図に貼り付けるとより分かりやすい防災マップになります。
最初から完璧なマップを作ろうとはせず、時間の経過とともにブラッシュアップさせていくつもりで計画してみてくださいね。近隣に消防署や交番があれば、追加で情報をもらったりアドバイスをお願いすることもおすすめです。
佐藤愛美(さとうめぐみ)
保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。 保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。 |