めぐみ先生の保育コラム

現役保育士に聞いた子どもたちの可愛いエピソード【2歳児編】

言葉が増え、お友達や先生との関わりが増えてくる2歳の子どもたち。そんな2歳児の可愛いエピソードを現役保育士の方たちに聞いてみました!

 

「自分でやる!」の先にある達成感

「Mちゃんは何でも自分でやりたがる時期のようで、着替えも給食の配膳も靴を履くのも全部『Mちゃんがやるの』と主張します。しかし、なかなか上手にできず、途中で癇癪をおこしてしまうのでした。中でも着替えは特に頑張っていて、ズボンをお尻の下までは穿けるものの、お腹まで引っ張る動作が難しく何度も何度もトライしていました。いつでも助けられるように近くで見守っていたのですが、ある時『せんせ!できた!』と嬉しい報告が。ズボンをお腹まで引っ張ることに成功したのです。やったねー!と一緒に喜んでハイタッチしました。Mちゃんの達成感溢れる笑顔は忘れられません」(保育士Kさんの経験談)

 

甘えん坊の子が成長していく姿に感動

「年度の途中で入園してきたO君。人見知りが激しく、登園してもずっと担任の手を握って離れない日が続きました。スローステップでいいから園生活に馴染めるように、絵本や歌などO君の好きなものを一緒に探していく日々でした。そして、年度末にはO君の成長した姿が目の前にありました。お友達と元気に追いかけっこをし、一緒に遊びに入ろうとすると『先生はそこで見てて。追いかけてこないで』なんて言われてしまいました(笑)。ちょっと寂しかったけど、甘えん坊のO君が成長した姿に感動しました」(保育士Nさんの経験談)

 

子ども同士の関わりが可愛い

「むっくりくまさんの遊びがクラスで流行し、園庭や公園に行けばみんなで遊んで楽しんでいました。3月生まれのS君はおっとりしていて、くま役の子が追いかけてきてもニコニコと笑って座っています。そんな姿もS君らしいな、可愛いなと思い見守っていたのですが、ある時RちゃんがS君の手を引いて一緒に走ってくれたんです。走って逃げるルールを教えてくれたのかな?そんな友達同士の可愛らしい関わりをたくさん見られることが2歳児担任の楽しさのひとつかもしれません」(保育士Jさんの経験談)

 

初めての楽器遊び

「楽器遊びの中で初めて本物のカスタネットやマラカスに触った子どもたちの反応が可愛かったです。これまでも音の鳴る手作りおもちゃに触れた経験はありましたが、本物を見るのも触るのも初めて。初日は正しい使い方は教えず、『どんな音が出るかな?』と投げかけて楽器に興味を持てるようにしました。目をキラキラ輝かせながらカスタネットを叩く子、マラカスをおそるおそる振って友達と顔を見合わせて笑う子など、反応はそれぞれ。『魔法みたい』と素敵な感想を言う子もいました。正しいリズムや使い方ばかりを教えるのではなく、子どもたちが自由に音の面白さと向き合える時間の大切さを実感しました」

 

2歳の可愛いエピソードを記録しよう

 

いわゆる「イヤイヤ期」と呼ばれる2歳児は、援助が計画通りにいかず落ち込んでしまうこともあるかもしれません。しかし、心と体が目覚ましく発達するこの時期は、成長の瞬間に立ち会えることがたくさん。特に目に見えない成長は、ぜひ文章にして記録に残しておきましょう。

 

佐藤愛美(さとうめぐみ)

保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。

保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。

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