「うちの子、なかなかおむつが外れないんです……」といった相談を保護者から受けたことがある方は多いのではないでしょうか。
おむつはずしのベストなタイミングは、その子の性格や発達、健康状態、家庭の状況など様々な条件によって異なります。「早いほど良い」というわけではないので、誤った情報を伝えて保護者に不安感を与えないようにしたいですね。
今回は、おむつはずしのタイミングについて解説します。
おむつはずしには、脳の発達が関係している
膀胱におしっこがたまると、脳に「おしっこがたまった」と信号が送られます。おしっこがたまったことを理解し、トイレまでおしっこを我慢するには、大脳皮質があるレベルまで発達している必要があります。大脳皮質の発達の目安としては「歩行ができること」と「大人の言うことを理解できること」が挙げられます。
また、おしっこをためておく膀胱がある程度発達していることも条件となります。おしっこの間隔が2時間ほど空くようになれば、おむつはずしを考えても良い頃でしょう。
イヤイヤしたら無理にさせず、休ませることも大切
トイレでうまく排泄ができないからと言って大人が苛立ってしまうと、子どもは排泄自体を嫌がるようになります。また、心身の状況によっては「今週は気乗りしない」という時期もやってくるかもしれません。いったんお休みを挟み、子どもの調子の良い時に改めて再開したことでおむつはずしがスムーズにいった事例も少なくありません。
楽しくやることがポイント
おむつはずしで最も大切なポイントは「楽しくやること」です。
好きなキャラクターのトレーニングパンツを穿くことでモチベーションを高めたり、成功したらご褒美シールを貼ったり、子ども自身がワクワクする手立てを考えていきましょう。
保育園と家庭で情報共有をしながら、足並みを揃えてやっていくことも重要です。
佐藤愛美(さとうめぐみ)
保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。 保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。 |