児童養護施設や児童発達支援センターで親に代わり子どもたちを支える児童指導員の仕事。ここでは、仕事内容や資格取得の方法、就職先などを解説します。
児童指導員とは
児童指導員とは、児童福祉の現場において子どもたち(18歳未満の児童)の健全な育成を支援する職業のことを言います。
たとえば、障害児通所施設において指導や訓練を行ったり、児童養護施設で保護者と暮らすことのできない子どもたちの日常生活のサポートや生活指導などを行ったりするのが児童指導員の仕事です。
勤務先によって業務内容は異なりますが、子どもたちが社会の中で健全に生活していけるように支援をするという目的は同じです。
児童指導員の資格を取得する方法
児童指導員として働くためには、児童指導員任用資格を取得する必要があります。厚生労働省が定めた以下のいずれかの条件を満たすことで取得が可能です。
- 都道府県知事が指定する養成機関を卒業する
- 社会福祉士または精神保健福祉士の資格保有者
- 大学(短期大学を除く)または大学院で社会福祉学、心理学、教育学、社会学を専攻し、卒業する
- 幼稚園、小・中学校、高等学校、中等教育学校いずれかの教員免許を保有し、厚生労働大臣または都道府県知事から認定を受ける。保育士は対象外
- 高校または中等教育学校を卒業後、児童福祉事業の実務を2年以上経験
- 児童福祉事業の実務経験が3年以上あり、厚生労働大臣または都道府県知事から認定を受ける
児童指導員の任用資格には、大学や専門学校へ進学しなくても、児童福祉の現場で実務経験を積むことで資格を取得できるという特徴があります。
児童指導員の就職先
児童指導員の就職先には以下のようなところがあります。
- 児童養護施設
- 児童発達支援センター
- 障害児入所施設
- 放課後等デイサービス
- 乳児院
- 児童相談所
関わる子どもたちの年齢や業務内容は施設によって異なります。また、職場によっては土日祝日や夜間も交代勤務を行なっていることもあります。
就職を検討する場合は、自分自身のライフスタイルと照らし合わせて職場選びをしたほうが良いでしょう。
高い専門性が求められる、やりがいの大きな仕事
児童指導員は親の代わりとなって子どもの心身の発達をサポートする仕事。関わる子どもたちの年齢も0〜18歳と幅広く、発達や子どもの抱えるバックグラウンドに合わせた援助をするための専門知識とスキルが求められます。
誰でもできる簡単な仕事ではないかもしれませんが、子どもたちとの信頼関係を構築できた時などはやりがいも大きく、働きながら人間として成長できる仕事と言えるでしょう。
佐藤愛美(さとうめぐみ)
保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。 保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。 |