ちりん……と優しい音色を奏でる風鈴は夏の風物詩。玄関や軒先に飾っている保育園もあるのではないでしょうか。
日本でもおなじみの風鈴ですが、実はただの飾りではないんです。今回は、子どもたちに伝えたくなる風鈴の豆知識をご紹介します。
風鈴のルーツは中国の占いの道具
風鈴の起源は唐時代の中国。青銅でできた風鐸(ふうたく)という占いの道具が風鈴のもともとの姿であると言われています。占いの方法は、竹林に風鐸を吊るし音の鳴り方によって吉凶を占うというものでした。
日本ではお寺の魔除けだった
日本では奈良時代に遣唐使によって風鐸(ふうたく)が伝えられました。お寺の屋根の四隅に風鐸を吊るし、その音が聴こえる範囲を聖域としたそうです。つまり風鐸は魔除けだったのです。
平安時代になると貴族たちも風鐸を使い始め、現代と同じ「風鈴」と呼ばれるようになりました。当時はガラス製の風鈴はとても貴重で高価なものだったそうです。
ご当地の風鈴に親しもう
現在、風鈴は郷土品として多くの方に親しまれています。型を使わない製法で作られる東京都の江戸風鈴や鉄で作られた岩手県の南部風鈴、真鍮で作られた富山県の高岡風鈴など、見た目も音もさまざま。
全国のいろいろな風鈴をコレクションして音を聞き比べてみるのも面白そうですね。
手作り風鈴を子どもたちと
保育の中でぜひ子どもたちと風鈴を手作りしてみませんか?
ゼリーカップにタコ糸で鈴をつければ、簡単に可愛らしい風鈴を作ることができます。シールやペイントで個性を出して、風鈴展覧会をするのもおすすめ。ぜひ風通しの良い場所に吊るし、音を楽しんでみましょう!
佐藤愛美(さとうめぐみ)
保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。 保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。 |