めぐみ先生の保育コラム

保育士の育成について考えよう

時代に合ったより良い保育をするためには、保育士自身が勉強をして成長し続ける必要があります。保育士が経験年数に応じて成長できるように、職場の中で明確な育成方針を立てて取り組んでいきましょう。今回は、保育士の育成について考える際のポイントについてお伝えします。

 

新人育成をどうする?

新人保育士は未来の保育の担い手。若い先生たちをしっかりと育成することにより、職場の地盤が固まるとも言われています。
しかし、保育経験が浅いことで理想通りに保育ができず、自信をなくしてしまう新人の先生は少なくありません。そんな時に先輩たちがフォローし、新人保育士のモチベーションを維持するための仕組み作りが重要です。たとえば細やかなOJT研修やチューター制度などを導入し、新人時代の不安をなるべく緩和できるように取り組んでいる法人もあります。

 

研修に参加しやすい体勢づくり

働きながらスキルアップするためには研修への参加の機会を充実させることが大切です。保育関連の研修は、自治体が主催するものや保育関係団体が実施しているもの、園を運営する法人が講師を招いて行うものなど様々です。年間を通して計画を立て、全員がバランス良く参加できるようにしましょう。また、研修で職員が抜ける分のフォロー体勢を考えてシフトを組み、保育を担当する職員に大きな負荷がかからないように調整しましょう。

 

経験年数ごとに区分を設ける

経験年数に応じて区分を設定することで育成方針がより明確になります。
たとえば、経験数1年未満の職員を新人、5年未満の職員を若手、5年以上10年未満の職員を中堅と区分し、ステップごとに育成目標をつくります。子どもと同様に、大人にも個性や成長段階があり一人ひとりの課題は異なりますが、目安となる育成目標があることで指導がしやすくなり、本人のモチベーションアップにも繋がると考えられています。

 

誰もが分かりやすい方法を考えよう

保育士の育成というと、主任や園長だけが考えるべきことのように思うかもしれませんが、実はそうではありません。2年目の保育士が新人の指導担当に選ばれることもあります。職員全員が育成方針について把握し、同じ方向を向いて成長していくためには誰もが分かりやすい方法を考えることも大切。ポケットサイズの育成方針ブックを作り、全員が持ち歩けるようにしたという保育園もあります。どんな方法が自分の保育園に合っているか、ぜひ話し合ってみましょう。

 

佐藤愛美(さとうめぐみ)

保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。

保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。

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