めぐみ先生の保育コラム

キャラクターものはあり?なし?保育現場の意見

テレビ番組やテーマパークの有名キャラクターは子どもたちにとって馴染み深い存在です。しかし、保育現場で多用しすぎるのは要注意。

ここでは、保育にキャラクターものを取り入れるかどうかについて、現場の声を紹介しつつ、メリットやデメリットについて考えてみたいと思います。

 

キャラクターものを保育に取り入れている園の意見

「子どもたちにとって親しみやすいキャラクターなので、特に禁止はしていない。壁にイラストを貼ったり、絵本やおもちゃを用意している」

 

「そればかりになってはいけないと思うが、極端に禁止しすぎるのも不自然。子どもたちの興味があるものなら、ほどよく取り入れるのが良いのでは?」

 

「お約束やお知らせなど、キャラクターたちに代弁してもらうことで子どもたちは興味を持って聞いてくれる」

 

「保育エプロンにキャラクターがついていると、それがきっかけで子どもとの会話が広がったり、入園したばかりの子と関係を築く一歩になったりする」

 

キャラクターものを保育に取り入れていない園の意見

「テレビアニメのキャラクターは視覚的に刺激が強く、子どもたちが長い時間を過ごす場所には不向きと捉えている」

 

「家庭で存分に楽しめば良いと思う。あえて園で取り入れる必要はない」

 

「人気のキャラクターのおもちゃなど、取り合いになったり家に持ち帰ってしまったりということが多かったので禁止になった」

 

「子どもの想像力を育みたいので取り入れていない」

 

キャラクターものを使用するメリット・デメリット

キャラクターものを保育の中に取り入れている園、取り入れていない園、それぞれに考えがあることが分かりました。

現場の声をもとにメリットとデメリットを考えてみたいと思います。

 

保育にキャラクターものを取り入れるメリットは、その「親やすさ」ではないでしょうか。子どもたちにとって馴染み深い存在のため、会話のきっかけになったり、目に入ることで安心感に繋がる可能性もあります。

一方、デメリットは「刺激が強い」という意見が多数ありました。子どもたちを強く惹き付ける存在のため、他のものへ興味を持つ機会を奪ってしまう可能性も考えられます。

 

五感を育む大切な乳幼児期、キャラクターものを保育現場でどう扱うかについては職員間でよく検討し、園としても方向性を定めて共通認識を持つことが大切です。

 

佐藤愛美(さとうめぐみ)

保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。

保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。

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