子どもたちが毎日遊ぶおもちゃをどのように収納していますか?
ここでは、現役の保育者たちのアイデアからおもちゃの収納のヒントをまとめました。子どもたちが主体的におもちゃに触れて学ぶ、という視点を前提にしています。
ゴールのある遊び・ない遊びに分類する
パズルやすごろく、トランプなどはゴールのある遊び、積み木やままごと、なわとびなどはゴールのない遊びといったように分類し、収納場所を分けます。
次の活動が控えている場合はゴールのある遊び、時間に制限なく遊べるときはゴールのない遊びといったように「遊び分け(しまい分け)」をすることで、子どもたちの気持ちが切り替えやすくなります。
収納棚にはおもちゃの写真を貼る
遊んだおもちゃを自分でしまうことも大切な経験。どのおもちゃをどこにしまうのかが分からないと、保育室の整理整頓はできません。おもちゃの写真を収納棚に貼っておくことで子どもたちは収納場所をきちんと覚え、いつも決まった場所におもちゃをしまうことができます。
おもちゃが子どもの目に入らない工夫も
楽しいおもちゃがいつでも目に入る環境は子どもたちの集中を削いでしまう可能性があります。「今は違うことに集中してほしい」「ほかの活動に夢中になっているときに中断させたくない」という場合は、おもちゃの前に目隠しを置いたり布を被せて見えなくする工夫をしたほうが良いでしょう。
おもちゃリストを作る
園で所有しているおもちゃをリスト化し、全職員で共有します。クラスごとではなく園全体でおもちゃを共有することで、クラスの垣根を超えて遊びの幅が広がります。さらに整備・点検なども全職員で行えるので、より安全に使用することができます。
子どもとおもちゃの関わりをよく観察しよう
おもちゃ収納のアイデアの一例を紹介しました。
発達に伴い、子どもとおもちゃの関係性は変化します。興味のあるおもちゃ、遊び方、遊ぶ人はいつも同じではありません。子どもたちがどのようにおもちゃに関わっているかをよく観察し、ぜひ収納の仕方も工夫してみてくださいね。
佐藤愛美(さとうめぐみ)
保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。 保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。 |