めぐみ先生の保育コラム

慣らし保育のポイント

新入園児が園に慣れるために行う慣らし保育。10日〜2週間ほどのスケジュールが組まれ、子どもの様子や保護者の就労の都合に合わせて徐々に保育時間を長くしていく方法が一般的です。

初めて登園する子どもたちは、おうちの人と離れる不安でいっぱいになってしまうかもしれません。ここでは、保育者の対応のポイントをお伝えします。

 

安心感が持てるように1対1で関わる時間をつくる

登園後に不安で泣いてしまったり遊びに集中できなかったりする姿が見られたら、なるべく1対1でその子に関わり気持ちに寄り添った保育をしましょう。無理に遊びを勧めず、窓の外の景色を眺めたり、園内を一緒に散歩してみたり、まずは環境に慣れることから。

泣いていない子やすぐに環境に馴染める子も、我慢や混乱をしている可能性があります。どんな遊びが好きかな?ここは楽しいところだよ、などと言葉掛けをするなど、安心して過ごせるように働き掛けていくことが大切です。

 

保護者もドキドキ。丁寧なコミュニケーションを心掛ける

初めての園生活でドキドキしているのは保護者も同じです。我が子が保育園に馴染めるか、先生たちはどんな人かという不安に加え、復職を控えている場合は仕事に対するプレッシャーもあるかもしれません。

送迎時には明るく声を掛け、子どもの様子を伝えたり、園生活について情報共有を行い保護者の不安感が解消できるように努めましょう。

 

職員同士の連携を意識して。メモを取り情報共有やフィードバックを

新しいクラスを受け持ち、保育者のチーム編成も変わる新年度。最初はなかなか連携が上手くいかないかもしれません。ぜひ職員同士でたくさんコミュニケーションを図り、チームの土台を作っていきましょう。

また、慣らし保育中は子どもたちの送迎時間が被ります。齟齬がないようにメモやアプリなどを活用して正確な情報共有を心掛けましょう。また、保育の振り返りをこまめに行い、次に活かしていくように意識することも重要です。

 

先生の笑顔が子どもや保護者を安心させる

子ども、保護者、そして先生もドキドキする慣らし保育期間。保育者が堂々と笑顔でいることは、子どもたちや保護者の安心感に繋がります。

なるべく余裕を持って保育に臨めるように、自分たちに合った方法を探し工夫していきましょう。

 

佐藤愛美(さとうめぐみ)

保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。

保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。

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