めぐみ先生の保育コラム

園庭整備のポイントは?

天気の良い日は子どもたちが毎日遊ぶ園庭。安全に遊べるように点検や掃除を行ったり、遊び込めるように工夫して環境をつくったりするのも保育者の役割です。

今回は、園庭整備のポイントについてお伝えします。

 

ヒヤリ・ハットの事例から考える安全対策

まず、安全対策を行う上で園庭で起こりがちなヒヤリ・ハットを把握しておきましょう。

  • 固定遊具からの転落
  • ブランコがぶつかった
  • 木登り中の転落
  • 子ども同士がぶつかって転倒
  • 砂場の砂が目に入った
  • 玩具が目にあたった

以上が、園庭で起こりがちなヒヤリ・ハットです。

好奇心旺盛で体をたくさん動かしたい子どもたちにとって、こういったことが起こるのは完全には避けられないといえます。しかし、保育をする上では子どもたちが安全に楽しく遊べることが重要です。

事故や怪我が起こらないように、園庭に死角をつくらないことや、隠れ家のような場所があれば必ず目の届く位置に保育者を配置するなど配慮しましょう。

 

また、遊具に園児の体が挟まって大怪我をしてしまう事故なども報告されています。これは防ぐことができた事故といえます。

普段使っている遊具でも、定期的に安全性をチェックして事故が起こらないようにしましょう。新しい遊具を取り入れる場合は複数の目で点検することが大切です。

 

子どもたちや保護者と一緒に園庭整備をする機会も

安全点検や衛生管理は大人がする必要がありますが、草むしりや落ち葉掃きなどの環境整備は子どもたちと一緒に行うことができます。自分たちが遊ぶ場所を自分たちの手で綺麗にする経験を通し、園庭の正しい使い方について改めて考えるきっかけになるかもしれません。年長児はお当番制で環境整備を経験するのもよいと思います。

 

中には、保護者にも園庭整備に協力してもらっているという園もあります。ある園では、2ヶ月に一度、土曜日に保護者が集まり、園庭の大掃除をしたり遊具の整備をしたりするそうです。参加者からは「子どもが普段遊ぶ場所を整備できるのは嬉しい。それに、他の保護者と交流できるのも貴重な体験です」という前向きな声があがっているそうです。保護者も園のことに興味を持つきっかけとなるかもしれませんね。

 

佐藤愛美(さとうめぐみ)

保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。

保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。

-めぐみ先生の保育コラム