めぐみ先生の保育コラム

子どもが頭をぶつけたら? 気をつけたい頭部外傷

子どもの頭部外傷は特に気をつける必要があります。頭をぶつけた直後は変わった様子がなくても、時間がたってから異変が起こる可能性もあります。そのため、頭をぶつけてから24時間は異常がないか様子を見ることが大切です。

ここでは、早急な受診が必要な症状や、子どもが頭をぶつけたときの対応の注意点を紹介します。

 

こんな症状があったら受診が必要

以下のような症状があればすぐに受診が必要です。

  • ぐったりしている
  • 焦点が定まらない
  • 意識がない、またははっきりしない
  • 嘔吐した
  • 痙攣が見られる
  • 呼吸の異常
  • ミルクを飲む量が少ない
  • 大量の出血

特に、意識がない場合や大量の出血が見られる場合は救急車を呼びましょう。

 

たんこぶができたら大丈夫?

昔は「頭をぶつけてもたんこぶができれば問題ない」と言われていたこともあります。しかし、たんこぶには注意が必要です。

頭皮は毛細血管が多いため、ぶつけると皮膚の下で出血したり浮腫んだりしてこぶになります。それ自体は珍しい症状ではありません。しかし、強くぶつけた場合は頭蓋骨が陥没し、患部を覆うようにこぶができることも。そうなると頭蓋骨の異常が分かりにくくなってしまいます。

強くぶつけたときや、たんこぶがある際は、できるだけ医療機関を受診するようにしましょう。

 

子どもの頭部外傷には気をつけよう

子どもは大人よりも頭が大きく重心が不安定です。そのため低年齢児ほど転倒しやすいという特徴があります。

0〜1歳の子どもたちは、頭をぶつけても言葉で痛みなどを訴えるのが難しく、大人が異常を察知することが大切です。また、強く頭をぶつけたときや打ち所が悪い場合、脳震盪や頭蓋内血腫などを起こす可能性もあります。

「頭の怪我は怖い」ということを意識し、適切な対応ができるようにしましょう。保育者同士が共通認識を持つことで、異常があった場合も早く対処することが可能になります。

 

佐藤愛美(さとうめぐみ)

保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。

保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。

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