夕方のお迎えの時間に「いやだ!帰りたくない!」と主張する子はいませんか?
子どもがスムーズに気持ちを切り替えるために保育者はどのような対応を心がけたらよいでしょうか。
プラスの言葉かけをする
「おうちに帰ったら◯◯のおもちゃで遊ぶんだよね、楽しみだね」「荷物、自分で準備できるようになったんだね。かっこいいね」など、プラスの言葉をかけて前向きな気持ちで帰ることができるようにします。
「早く」「ちゃんとして」など、マイナスの言葉かけは子どもたちの意欲を削ぐ原因になるかもしれません。
「待つ」ことも大切
なかなか保育室から出たがらなかったり、帰る前に園庭で遊びたがったりする子もいます。保護者と相談しながら、子どもの気持ちが落ち着くまで「待つ」ことも時には必要。「時計の針が3になるまで遊ぼうか」「滑り台1回だけやったら帰ろう」など、子どものやりたいことを叶える方向で約束を提案してみるのもおすすめです。
保護者の心情に寄り添う
子どもの気持ちがなかなか切り替えられないと、保護者も焦りを感じたり、イライラしたりする場合があります。また、靴を履きたがらない、車や自転車に乗りたがらない子もいます。
保護者の心情にもできるだけ寄り添い、保育者が子どもと手をつないで下駄箱まで歩いていったり、保護者に対して労いの言葉をかけてみたりするのはいかがでしょうか。
また、保護者に今日の出来事を楽しく話していると、子どもも会話に入ってきて、その流れでしぜんに降園できるかもしれません。
余裕がない時間帯だからこそ丁寧な関わりを
夕方のお迎えの時間は、園全体が慌ただしくなるタイミング。シフトを交代する時間でもあるため、担当の保育者が変わったことで子どもの心が不安定になりやすく、「日中はニコニコしてた子の機嫌が急に悪くなった!」ということもあるのでは。
余裕がない時間帯だからこそ丁寧な関わりを意識したいですね。人手が足りない、対応が難しい子がいるなど困りごとがあれば、ぜひ職員間で話し合いをおこなってみてください。
佐藤愛美(さとうめぐみ)
保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。 保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。 |